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●深海魚







からだがふわふわ


しずめて、しずめて



もうすぐ眠気の海に沈んで穏やかな眠りにつく


すやすや、すやすや
意識の底を漂うサカナになって


ぷくぷく、ぷくぷく
空に向かう気泡に包まれ


ぷかぷか、ぷかぷか
蒼に浮かぶあなたを探す




私は深海魚


残念ながら
眩しい光はここには届かない



私は深海魚


意識の底から
誰にも気付かれず不思議な夢を見る



私は深海魚


ここから見上げるあなたは
なんと眩しいのでしょう



私は深海魚


これ以上眺めていたら
目が焼けてしまう









おやすみ
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●四月馬鹿











甘い甘い言葉に溺れて
あなたは甘い嘘を吐く

縋り付きたくなるような
まるで甘い甘い砂糖菓子
甘くて苦くて

口のなかに気持ち悪さだけが残る
気持ち悪い、戻してしまいたい


甘い蜜とまばゆい光に吸い寄せられて
私はきっと蛾なのでしょう


あなたはここに気持ち悪さだけを残して

その苦い言葉に甘えさせて
騙し通して 私を

朝が来て全てが嘘になってしまわぬよう










あなたは嘘を吐く

●冷たい貴方









火照った肌に冷たい下着


手を伸ばせど届かぬ背中


拙い言の葉組み合わせ


たまらずこぼれる虚勢と罵声


空威張りで怒鳴って 啼いて


裸体を冷たい貴方と交わす


誰でもいいの、満たせよ欲を


憎い眼差し、貴方を魅せて












握りしめた冷たいシーツ


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●お酒は20になってから








二十歳を過ぎてからお酒ばかり口にするようになった君。
芋、麦、ロック、……そんなこと言われてもわからないけど。
僕の隣で飲んでいる君。
君から、アルコールの匂いがする。
甘えだす君。
君が息をするたびにアルコールの匂いが僕の鼻を犯す、誘う。
僕の肩に君の頭が乗る。
窓から覗く空には冷めた月が浮かんでいる。
僕の肩から君の体温が伝わる。
溶けるほど熱い手のひらが冬空のように冷たい手のひらに絡まる。
君の唇が僕に近づく。
子猫のような君。
例年にはない寒波が日本列島を襲ったこの冬、僕の唇は君の唇に重なった。









口にアルコールの味が広まる。
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●無、題。






あなたには幸せになって欲しいの

私に幸せをくれたあなただから

あなたには幸せになって欲しいの

たくさんの人を笑顔にできるあなただから



たくさんの人に祝福されて
たくさんの人から愛を貰ってね

そしてそれを返して欲しい
愛してくれた人たちに




祝福されてるの
祝福してるの

私は幸福
いつかきっと手を繋いで呼吸しようね
約束だよ


私には何の力もなくて
支えて上げることすらできないけど

愛ならたくさんあげるからね
綺麗な言葉もたくさん、教えてあげるね
人を幸せにする魔法も、教えてあげる








あなたには幸せになって欲しいの
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プロフィール
ばきばきさんのプロフィール
性 別 女性
年 齢 30
誕生日 2月14日
地 域 奈良県
職 業 高校生
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 ゆえづく。