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実力



前略


僕は今、大学の課題で自画像を描いています。
今日はそれの、ひとまずの講評をする日。

たとえば今日までに、「自分はもうこれ以上描き込めない」くらいに描いてきて先生のアドバイスをもらったのならば、自分の限界のその先まで行けたのだろう。
他の人はどうだか知らないが、自分はその先に行きたかった。


けれど僕の絵は、未完成だ。
まだ半分もできていない、全然描き込めてない絵だ。

どうしようもない。ああもう。
みっともなくて、情けなくて、くやしくて仕方ない。
どうしてもっと早くからできなかったんだろう。
どうしてもっと集中してできなかったんだろう。
どうしてこんなにだめなんだろう僕は。

逃げ出したくてたまらない。講評に行きたくない。


でも、僕は受け止めなければならない。
これが今の僕の実力なのだ。

気分をそっちにもっていくのも、モチベーションを保つのも、集中するのも、プロの世界でやっていこうとするのならどれも大切な事だ。
だからたとえどれほど心が乱れても、抜毛症が悪化してようとも、言い訳にはならない。してはいけない。

自分をコントロールする力の不足している、僕の責任。
そしてそれを含めた、これが僕の今の実力なんだ。
だから僕は、受け止めなければならない。


ほんとうは、逃げ出したくてたまらないけど、逃げてはいけない。逃げたくない。

描く事に関して僕は、なんて言えばいいかわからないけど、手を離したくないんだ。
くじけてしまっても立ち止まってしまっても目を反らしてしまっても、僕は再び、立ち向かいたいし歩いていきたいし向きあいたいんだ。

いろいろな事から手を離してしまってきたけれど、せめて描くことに関してだけは、僕は手を離したくない。


だから僕は、今日は逃げないよ。

ちゃんと、受け止める。




最終の提出日までには、どうか、たくさん描き込めますように。

がんばれますように。

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