産業廃棄物だらけになった地球に、日本人だけが残されひたすら地雷や産業廃棄物の処理をさせられている未来。人生を変えるチャンスは、治外法権の学校に入学し、そこで卒業生総代となる事だけだった。

総代となれば家族の生活も保証される為、皆学園に入学する事を目指していた。兄が入学した後、失踪したと知り兄に何が起こったのかを知る為入学したアキラは、そこでシゲルという親友を得る。

楽しい学園生活を予測していたはずが、そこで待っていたのは人権無視の強制労働だった。兄も脱走したのだと知り、自分も脱走しようとするアキラ。だが、教師に目をつけられて脱走どころか卒業したら即、地雷撤去の人生となる最下位の新宿クラスへ落とされてしまう。

そこでアキラは人を信じたり裏切られたりしながら、アキラとシゲルは脱走し、東京オリンピックの年にタイムスリップする。

自分達が生きていた最悪の未来にならないよう、先にタイムスリップしたであろう兄との再会を夢見て、アキラは違う未来を作ろうと生きていく。

『ロミオとロミオは永遠に』
著者 恩田陸
発行元 株式会社早川書房
ISBN 4-15-208437-5