なにもなかった
なにも、

探して探して探して
見つけたと思った物は
間違いだったと思った。
だから、手放した。
それも、間違いだったのかもしれない。

いつもいつも、戻れない所に来て
それから気付く。
大切にしたかったと、して欲しかったと。

気付かずに、傷付けて
いまになって気付いて後悔して、
繰り返して、泣いて、
泣く資格なんてないのに。

いつも悲しい結末だけが、そこにあって
優しいはずのものさえなくしてしまう。

愚かな自分が、弱い自分が何より憎いのに
自分を、いつも守ってしまう
そんな自分がいつも許せない。

終わらせて、誰か。
誰にもなにも言わずに