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にわかなふたり
人物
坂巻隆聖(17)高校生
立川梓(17)隆聖の彼女
〇神社の境内(夕)
木に寄りかかりながらスマホをいじっている坂巻隆聖(17)。
正門の方をちらっと見て、またスマホに目を落とす。
風で落ち葉が舞う。
隆聖はぶるりと肩を震わせる。
木の陰から立川梓(17)が現れ、隆聖の腕に抱き着く。
梓「お待たせー!」
隆聖「うわっ!何すんねん!」
驚いて飛びのこうとする隆聖。
梓「ええっ、そんなに嫌がられると傷つくなぁ〜」
隆聖「梓、急やねん。驚くに決まっとるやろ」
梓「じゃあ急じゃなければ良い?」
隆聖にぴったりとくっつこうとする梓。
隆聖離れる。
隆聖「学校のヤツらに見られたら嫌やろ」
梓「えー。うちのクラスのユキマサカップルなんて教室内でもラブラブだよ?」
隆聖「あれは異常や!それに、関西人はあんまりベタベタとかせんもんやで!こっちのヤツら、距離近すぎや!」
梓「そうかなー」
隆聖にくっつく梓。
隆聖「言った傍から近いな……」
梓「だって私、関西人と違うんですんやん」
隆聖「エセ関西弁やめろや!」
梓、楽しそうに笑う。
それを見て隆聖、呆れたように微笑む。
梓の笑顔を見てそのまま、頬にキスをする。
梓「えっ」
驚いた顔の梓。
隆聖「梓ってホンマ、困ったヤツやなって思って」
梓「そこは『可愛かったから、つい』とかじゃないの?」
そっぽを向く梓。
隆聖「(笑いながら)ごめんごめん」
梓「もう……どっちが急なんだか」
梓、隆聖に視線を合わせず、
梓「日も暮れて来たし、そろそろ帰ろっか」
梓、焦ったように歩き出す。隆聖もそれに続く。
隆聖、梓の手を掴み、握る。
梓、思わず足を止める。
隆聖「今日、やっぱちょっと寒いな」
梓「さっきまでくっつかれるの嫌って言ってたのに?」
隆聖「今日は寒いし、特例や」
梓、隆聖のほうを見て笑顔になる。
梓、手を握りなおして恋人つなぎをする。
梓「こっちのほうがあったかいよ」
梓、にっこり笑う。
隆聖「せやな」
隆聖、梓に笑いかけ、二人で歩き出す。
=end=
はじめまして、ささみあやです。