夜明け直前に彼から電話がかかってきた。
朝まで飲んでたらしい。

俺もう三十路なのにもうこういうのやだー
って言ってたから
夜職時代の仲間と飲んでたんだろう。
場所的にも、朝まで飲むのも、酔っ払い具合も。

夜職時代のノリでコールとかして
浴びるほど飲まされたんだろうな。
酒に強いのはいいが肝臓大事にな。


そういえば
彼の先輩に何人か会ったことがあるが
彼が飲まないとつまらないと言ってたな。
酒に強いのも考えものだ。

会った人はどの人も
バキバキに夜の世界の人だった。

独立して店出したりしてるような人たちだから
チャラいとかではなく会話のプロ。
話しやすいし絶対に地雷を踏まない。

何事もその道のプロというのはすごいなと思ったものの、
私とは持ってる文化の根本が大きく違ったから
やはり苦手だった。
きっと私が学生時代チアリーダー部とかにいたなら
苦手意識もなかっただろうけど。


まあ、そんなわけで
自宅に帰るより近いからって
彼はうちに仮眠しに来た。

午前6時に酔っ払いに自宅突撃され、
やれ暑いだのシャワー浴びたいだの言われて
眠い中エアコンのリモコン渡したり
タオル渡したりして面倒見ている私って優しい。


さすがに起きる時間だけど、
もう少し寝たいなー。
ベッド半分占拠されてるし
いびきうるさいし安眠できる感じじゃなくて
ゴロゴロしてるだけだけど。