話題:マクドナルド(マック)
夜、帰宅すると食卓の上にマクドナルドの紙袋が置いてあった。
横のメモに「迷わず食えよ食えば判るさ!」と書かれていたので「ダーーッ!」と雄叫びを上げながら袋を開くと、中からいきなり猪木が飛び出して来て「元気ですかーー!」とビンタしてきた……ら面白かったが、勿論そんな事にはならず、中には普通にマックフライポテトのLサイズが一つ入っていた。
恐らくは家の人間が昼間テイクアウトしたのだろう。
テイクアウトか…。
〜幻想のマクドナルド店内〜
店員「商品の方…テイクアウトされますか?それとも…お持ち帰りで?」
客「えーと…じゃあ、テイクアウトで…って、どっちも同じじゃないですか!」
店員「あ、失礼しました。テイクアウトになさいますか?それとも…テイクオフで?」
客「そしたら、テイクオフで…って(坂上)二郎さんじゃないんだから!」
飛びます♪飛びます♪
〜幻想終了〜
幻想が終わったところでハタと思い出した。確か今、マクドナルドではフライドポテト全サイズ150円のキャンペーンが行われている筈。成る程、それで珍しくポテトなぞ買って来たわけか。
納得しつつも、目の前にあるのは昼間のポテト。作られてからかなり時間が経っているのは明らかだ。そして、冷めきったマックのポテトというのは、テイスト上かなり厳しいと記憶している。
しかし、まあ…トースターやイースターやスクーター、電子レンジや石橋蓮司などで温め直せば幾らか復活してそこそこ美味しく食べられるだろう。…と、思いながらも、何気なく冷えたポテトを一本つまみ食いしてみたところ…
あれ?
違和感が私を襲った。冷めたマックフライポテトはもっと固くてボソボソしている極めて挑発的な食べ物だったような…。確かに、固い事は固いしボソボソもしている。だが、昔よりは遥かに程度がマシである。
使用するジャガタラ芋の品種を変更、或いは改良して冷めても固くなりにくいようにしたのか?または、そのように調理方法を変えたのか?…いや、その両方かも知れない。まあ、そこは調べれば判るだろう。
「冷めきったマックフライポテトは悲しい涙の食べ物である」
そんな定説が今は、
「冷めきったマックフライポテトは残念なタメ息の食べ物である」
というぐらいな感じに書き換えられている。これは上方修正と言えるだろう。うむ、良い事だ。
が、正直、肩透かしをくった感も否めない。あの昔の冷めきったマックフライポテトは、「鉄は熱いうちに打て」とか「君子豹変す」といった諺(ことわざ)や格言を我々人類に改めて教えてくれる貴重な存在だったような気がする…。
確かにマックのポテトは冷めてもそこそこ食べられるように改善された…けれども、それはそれで少し寂しいような気がしてしまうのは、無い物ねだりというやつだろうか?…。
【終わり】。