小学生の時、初めて会った異母兄妹の研吾は、その頃からずっと、同じ彼女と付き合っていた。そのまま結婚するのだと思っていた矢先、彼女から研吾が行方不明になったと連絡を貰い、私は研吾の彼女と、研吾が取材旅行に行くと行っていた奈良に行き、研吾の足取りを追う。

何度かしか会った事のない研吾について、私より詳しいはずの彼女を見た瞬間、私は彼女が別人のように思える。こんなに美人だったろうか?
しかし、彼女と会ったのも思春期の何年も前の事だから、女性は美しく変化していくものだと気に止めない。

兄が回っていたであろうルートを彼女と巡る途中、彼女の運転免許証を見てしまった私は、彼女が彼女の親友である事を知る。親友を問い詰めると、研吾の彼女は、親友の家から帰る途中、事故に遭って亡くなったと聞く。

何故、私に嘘をついてまで奈良に来たのか。私は親友と兄を探すべきか迷う。

『まひるの月を追いかけて』
著者 恩田陸
発行元 株式会社文藝春秋
ISBN 4-16-322170-0

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。