おやすみベア

時計のおばけが
とてもうるさくて
わたしはなんだか
へやを飛び出してしまった、


真夜中で
目に見えるすべての景色が
閑散としていてね、

まるで暗闇が
ブラックホールになって
襲ってくるみたいで
わたしはなんだか
とても怖くなって

どうしようもなく
泣いていたんだよ






もうきっと
世界中の人は眠ってしまって
夜のおばけに食べられたんだ、

だからこの世界には
わたしひとりしかいないのだろう、


そう考えると
ますます悲しくて

とうとう声を出して
泣き出してしまった


それを見てた
月も星も雲も
みんな一緒に
泣き出してしまった





ふと足下を見ると
近くに
糸電話が落ちていたから
それを手にとって
もしもし
なんて言ったんだよ



糸の先はどこか遠くまで
伸びていて
そこから先はもう
見えやしない、




わたしは必死に


でもほんとうは
希望なんかもたずに




もしもし
もしもし

なんて言ったんだ、





誰も出ないことは
知っていたんだけどね





月もとうとう
涙で溶けて
消えてしまうころ、





糸電話のさきから
“ねえ、”
と
声がかえってきた.


わたしがとても
びっくりしていると、


彼はつづけて
溶けるほど優しい声で
こう言ったんだ



“なぜぼくは君をしらないだろう
なぜ君はぼくをしらないだろう

こんなに耳元に声があるのにさ、



ぼくらはきっと
じぶんの世界ではひとりぼっちで

それはどうしようもないんだろう、
どれだけ泣いてもかわらないのだよ



じょうげさゆうも
なにもわからなくて

明日をちゃんと
迎えられるかも
わからなくて

誰かを
失ったこととか
忘れたくないこととかも
きっと僕は
簡単に忘れてしまうのかも
しれないけど


それでも
どこにいるかも
わからない君が
とても大切のような気がしてさ


これってほんとう
おかしいのだろうけど


きみの幸せを
なぜか祈れるんだよ、

きっとずっと
誰よりもね.



そしてそれだけは
死ぬ瞬間まで
変わらないと
確信できるんだ、


きっと会うことは
一生できなくてもね.”




そして
わたしは

胸が痛くなって
感情が波立つのを感じながら




“それじゃあ
きみのために
死なないでおくよ




きっと会うことは
一生できなくてもね.”


とだけ
云ったんだ










それは

世界中の夜が盗まれた日のはなし.

わたしが寝静まる頃
決まって彼は
ベランダあたりに現れます、

冷えきった窓をあけると
彼は手招きするので

わたしは
ベランダに足をかけて
彼の手をとって
空を歩いてゆきます


「なんだか今日も
寂しいことばかりだったよ」
と
わたしが云うと

彼はただ 相槌をうちます


月を横切って
先日こしらえた、
惑星秘密基地へと到着します

そこには星の瓦礫で作った
小さな小屋があって

中にはいると
ベタが宙を舞っています
幾つものキャンドルが灯っていて
わたしはふわふわの椅子に座り
彼も窓際に腰掛けます

そしてふたりで
あたたかいミルクティをのみます



彼はふさふさしたしっぽを
少し揺らしながら
眠たそうに灯を見つめます


ここにくると
わたしはやっと
わたしになれた気がします、

やっと
呼吸ができる気がします


窓枠には
土星が見えていて

アンドロメダに挨拶します


なんだか色々
彼に話したいけれど、

それらはすぐ
忘れてしまって、

また悲しくなるので

かわりにわたしは
うたを歌います

そしたら部屋中
青色のホタルみたいな
光が生まれます


すると彼は
泣いてしまうので

わたしは彼を抱きしめます
とても強く抱きしめます

そしたら
青色ホタルは
無数の泡になって
空間に消えてゆきます



この部屋には時計がないので
時間は進みません

ふわふわの彼を
撫でていると、


「今日きみは生きたかい」
と
彼が云ったので


「今日わたしは生きたよ」

と
答えました


そしたら彼は
とても幸せそうに笑うので

わたしも
なんだかとても幸せになります


そして
キャンドルがひとつ
消えたので

彼が

「おやすみ」
と
云いました、

わたしも
もう一度彼を抱きしめて
「おやすみ」
と
云いました.





それはとても
昔のはなしで、
それはとても
最近のはなしです



夜
とても澄んだ空気の日は
よく彼を思い出します

しかしまた、
彼が誰なのか
思い出せなくて
悲しくなります


彼はきっとまた
ひとりあの惑星秘密基地にいて

灯を見つめていて
ホタルがあらわれたときは
泣いてしまうのだと思います、

だからわたしは
又とてもとても
悲しくなるけれど

それでもこの部屋には
時計があるので
わたしは
ずっと泣いてはいられません、




いろんな感情が
溢れて
仕方ないので
ただ
ただ

「おやすみなさい」

と
わたしは
今日も
そうつぶやいて
眠るのです.


おやすみなさい、

きみがだれかは
しらないけど

惑星秘密基地で
泣いてないといいな




おやすみなさい.

こんにちは.
展示会も無事進行中で
なによりです

そして
やっと今日、
絵本を印刷しに行けます.

待たせてしまった方
本当に申し訳ないです。

在庫が丁度、11月の学祭販売で
なくなったのですが
印刷会社までなかなか
行けずにいました.

今日いっぱい作って
今後このような延滞がないように
努めます。
本当にすいませんでしたっ！！









あ
そうそう
先日部屋雑誌の取材を
受けてきました.
なんか、インテリア雑誌で
みんなのお部屋拝見
みたいなかんじの、あれです.

夏の引っ越し前に住んでた部屋も
取材されたとき、自分の絵を
ちゃっかり飾ってて、笑

勿論、今回も
ワークデスクの上に
ちゃっかり飾らせてもらいました.笑

あんまり見えなさそうだけどなー

まあ いいや 笑



2月頃全国発売なので
本屋さんに行ったら
なんとなく見てみてください´｀

一冊まるごとカスタムルーム
てゆう
題名.









あ.
あと、
年賀状を、描こうとおもいます.

沢山描くのになれてないので
あまり描かないかもしれないけど。笑

希望される方がいましたら、
メールなりコメントなりで待っています。

あ 勿論これは
無料です(当たり前か.笑)

只、

送りあいをする

というのが
約束 ということで＾＾

はじめまして、
本日8日から一月末迄
カフェ84にて
展示をさせていただきます
かわもとみき
と
言います、

お食事
会議やミーティング
ipod聞きながら時間に浸る

などの
息抜きになれば
幸いです



このHPは
わたしの仕事ページです

日記は
告知もありますが
たいしたこと書いてないので
おすすめできません



絵は
販売してますので
いつでも
メールやら
カフェ内やらで
声かけてください。






さて.
1月中旬に
京都四条にて、
ギャラリーを借りての展示会が
はじまります.


詳細わかり次第
またお知らせいたします。






追伸

mixiでは
にゃる 京都
で
ご検索を.


やはりたいした日記は
かけませんが
まあ、
ね。

にゃるにゃる。


それでは.