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:†思い通りにならなくても†:




例え、自分の思い通りにならなくても


苛立ったり、自棄になってはいけない


自分を世界の中心に考えて仕舞ったら


ほんの些細な亀裂や他愛無い誤解から


遣り場の無い激情が生まれて心を貫く


悲しいと叫んだ分だけ憤りが血を噴く


冷静さを失った後から自己嫌悪に陥り


自分の立っている場所さえ分からない


思い通りにならない事だらけの世界で


思い通りに前へと進める機会は少ない


思い通りにならない事を認識する事は


決して諦めや妥協や現実逃避では無い


主観と現実とを取り囲んだ世界の中で


世界が持つ理不尽さや不安定な形から


人は自分の力と世界の構造を推し測る


例え、自分の思い通りにならなくても


自分の視点を一歩後ろにずらすだけで


ピンぼけで何の目印も無かった空間と


世界が幾分か明るく開けて見える筈だ







ちょっとした、些細な小ネタ呟きです。

ではでは。今回はこの辺で☆



*

:†延長戦上の反省文兼後書き†:




はい。皆様こんにちは♪
新年度が始まって以来のご挨拶になりますお久し振りです燈乃さんです!!(お辞儀)

今回の四月馬鹿企画。今回は、最近ハマりつつある弱ペダを獄都事変夢と混合してみました。当初は本当に短いプロローグ的なもので、載せるのは一本だけの筈だったんですが。物の見事に延長戦に突入(発破)

結果として、零話から肆話の五本立てになりました。これも途中は四本だけとか言っていたクセに、導入編の零話を持って来たら見事に一話分増えて仕舞ったと言う←

で。今回の混合夢奇譚ですが、各話ごとにフリーホラーゲームの某場面や、ミステリーホラー小説や都市伝説の断片的な要素をちょいちょい混ぜ込んでます。飽くまでも、シチュエーションの雰囲気をオマージュ(或いはパロディ)したものなので、味付けはかなり薄めてます。薄味健康嗜好(爆)

四月馬鹿企画なので、そう言った少し外れた風味をお楽しみ頂けたなら幸いです。

あと、懺悔と言うか反省点としましては、すいません一度寝落ちして話を挙げ損ないました。なので記事が一日空白です(沈)

リアルでの反省もそうですが、人間(生者)と人外(獄卒)の異なる価値観を表現するのが難しかったです。今回は獄卒が人間の生活に混じって生活する逆トリップ要素仕様ですが、各話の登場人物と夢主の会話が所々噛み合っていないのはその所為です。

なので。相手に深く考える隙を与えずに、淡々と会話を進めています。聞かれていない事も淡々と話しますが、夢主はその辺りあんまり気にしません。聞き手からすれば身の毛もよだつ話でも淡々口調です(笑)

ちなみに。混合夢奇譚に於ける生者側(箱学旧三年生)の霊感の有無(強弱)は、荒北君・東堂君・新開君・福富君の順です。
夢主の正体がバレているのも、荒北君の野生の勘ならぬ野獣の勘によるものです。
何気にお互いに貰い事故なんです(滝汗)

東堂君は勘が良いですが、意識を向けない限り干渉は受けません。新開君は見えない事が多いですが見えても素通りします。
福富君は獄卒から見ても至って善良な人間で霊感は皆無です。反面王者の貫禄(生命力)で大体の悪いモノは近寄りません。

生者を連れた上で、怪異絡みの異界での戦闘は大変だろうなぁ(←当初思案した件)

続かない次回予告(真波君編)で、ちらっと出た後輩組の設定やちょいちょい夢主の小ネタが有ったりしますが、それはまた別の機会に書けたら載せたいと思います。

……はい。そんなこんなで。
今回も例に漏れず、企画・反省文共に大分長くなって仕舞いましたが、ここまでお付き合い下さりありがとうございました。

次回からまた平常運転に戻りますっ!!



ではでは、今回はこの辺で☆



*

:†四月馬鹿企画混合夢奇譚・肆†:




*弱ペダと獄都事変の混合夢小説です。
*獄都夢主が弱ペダ世界で生活します。
*旧箱学三年生で基本荒北君寄りです。
*荒北君と面識有で正体もバレてます。
*今回の出演は福富君。忌瀬視点語り。
*人間と人外の強さに於ける相違点譚。



【:†異なる強さと重なる色の譚†:】



(射し込む光の底に隠していた瞳の色)
(それが意味する処は未だ誰も知らず)



他人とは違うモノが見える世界。
人間では無いモノが見える世界。

ほんの些細な処から色彩は溢れ。
重なり合った視点から光が綻ぶ。

「……うわぁ。やっちゃったなぁ」

それは術の定着が揺らいで不安定な日。
何度同じ術を施しても、瞳の色だけが上手く行かず、人間離れした獄卒特有の瞳の色を誤魔化す為に、使い慣れないカラーコンタクトを着けたのが見事に災いした。

不幸中の幸いだったのが、移動教室での授業で別棟に向かう途中だった事だ。距離的な問題で、早めに移動しなくては授業に間に合わない為、廊下に人の気配は無い。

授業に遅れて仕舞うのを覚悟の上で、私はコンタクトを捜す。私が着けていたものは、獄都で作られている獄卒専用の特注品だ。紛失だけなら良いが、現世の物体で無い以上何が起こらないとも言い切れない。

そう思考した処で、廊下に親しい人間の気配を感じ取った私は、思わず身を固くする。正体がバレている荒北君なら話は早いが、残念な事に、どうやら違うようだ。

「……そこにいるのか喜瀬か? そこで何をしている?」

「あ、福富君。ちょっとコンタクトを落としちゃって。今捜しているとこなんだ」

コンタクトが外れて仕舞った右目を隠し、私は福富君を見上げる。てっきり先に移動教室に行っていると思いきや、まさかの人物との遭遇に内心やや冷や汗が浮かぶ。

「そうか。この辺りで落としたのか?」

「えっ!? いいよ、そんな。福富君まで授業に遅れちゃうよ?」

自然な流れで廊下に腰を下ろす福富君に、私は思わず制止を掛ける。しかし、そんな私の制止など何処吹く風な様子で、福富君はコンタクトを捜す姿勢に入っている。

「問題無い。先生が言っていたが、今日の授業は視聴覚室での映画鑑賞だそうだ」

「えっと。芸術から暗号を割り出して、歴史を紐解くって内容だったよね。でもあれ、レポートが有った様な気がするけど」

「感想文では無く、映画に出て来た作品と時代背景を調べ、当時の歴史についてまとめるものだと聞いている。美術と世界史の二つを学ばせる狙いが有るのだろうな」

「へぇ……じゃなくてっ!! 授業に遅れちゃうよっ!! 私の事は良いから、福富君は先に行ってて大丈夫だからさ」

「いや、良くはない。お前が困っている時点で、大丈夫ではないだろう」

だから手伝おう。そう言い、福富君はコンタクトを黙々と捜し始める。こうなった福富君を止める術は無い。良しとした事を貫く人格者の福富君は、荒北君や新開君とはまた違った面倒見の良さを持っている。

強面で言葉足らずで不器用な福富君だが、その心根はとても真面目で誠実なのだ。

生者の中でも、善良と言われる部類。
その人間の手を獄卒が煩わせていると言う現状に、若干の罪悪感が湧いて来る。

「喜瀬。お前が捜していたのは、これで合っているか?」

「えっ!? 早っ、もう見付けたの!?」

片目を隠していたとは言え、まさか先を越されて仕舞うと思って無かった私は、驚きから声を上げる。福富君の指先には、私の捜していたコンタクトが乗っていた。

「……うん。私ので合っているよ。ありがとう、福富君」

「ああ、見付かって良かったな」

そうして、指先に乗ったコンタクトを福富君から受け取ろうとして、私はコンタクトを落とさない様にと、咄嗟に両手を出して仕舞った。それに気が付いたのは、手の影に隠していた右目が光を得て、珍しく驚いた表情の福富君を映してからだった。

「…………あ」

血の気が引くと言う感覚は久々だった。
気付けば、顔を隠す様に俯いたままの状態でもって、廊下にしゃがみ込んでいた。

見た。見られた。見られた。見られた。
如何しよう。如何しよう。バレた。バレて仕舞ったかも知れない。如何しよう。

「緑……いや、黄緑色の瞳か。その系統の色は、世界的に珍しいものらしいな」

「……え?」

頭上から降って来た言葉に、動揺していた意識が次第に静けさを取り戻して行く。

「喜瀬、その色は生まれつきか?」

「……うん。でも、他の人とは違うから、いつもは色を隠してるんだ。周りに気を揉ませたくないし、驚かせたくないから」

「そうか。ロードはヨーロッパが主流だ。向こうのレースを見ていると、稀にお前と似た瞳の色の選手を見掛ける時が有る」

福富君の短い返答に、私は徐に顔を上げる。鉄仮面と称される強面な表情は、いつもと変わらないながらも、何処か見守ってくれている様な雰囲気を浮かべていた。

「……福富君は、私が怖くないの?」

「怖い? 何故だ?」

「普通と違うのは、怖い事でしょ?」

ほんの些細な隙間から声が零れ。
滴り落ちた先から波紋が広がる。

「違っている奴は強い。他人と異なる意思を持つ者は、その意思を貫こうとする」

だから強い。信念を持つ者は強い。

そう答える福富君は、自分の言葉に強い確信を抱いていた。自身が強いからこそ、高みを目指そうとする者たちの強さが分かるのだろう。型に填まらず。自分たちの意思を、ただ直向きに貫こうとする強さが。

「お前も同じだ。路の上では無く、裏方としてサポートを徹底してくれているお前も、お前だけの強さを持っているはずだ」

「……うん。そうだね」

福富君の言葉に、私は静かに首肯する。

「そうやって、皆を支えられる事が、それが私の強さだったなら、嬉しいな。だってそれは、とても誇らしい事だもの」

獄卒時の任務の際には、前線で怪異と対峙する同僚たちのサポートに徹している。
それが功を奏して、人間時のマネージャー業に活かされている。発揮される能力や強さの種類は違えど、誰かを支える事に長けていると言うならば、それは誇りだ。

「お前の瞳の緑は、芽吹きの明るい色だ。春の名を持つお前に、相応しい色だ」

だから、自信を持て。お前は強い。

そこに他意は無い。仲間を気遣う純真な想いだけが、鼓膜を揺らし、胸に染みる。

「――うん。ありがとう、福富君」

静かに差し伸べられた手を取り、立ち上がる。そこからの風景は、いつもよりも幾分か、色鮮やかに輝いて見えた気がした。

ほんの些細な音色から心が震え。
強くなる意思の在処を指し示す。

他人とは違うモノが見える世界。
人間では無いモノが眺める世界。



(降り注ぐ優しさの前で見せた瞳の色)
(それは直向きな強さと想いを介する)



【:†異なる強さと重なる色の譚†:】



《続》





>>>>次回予告



「ねぇ、『先祖返り』って知ってる?」


それは、神様の約束とは異なる呪い。
異なる血脈が混ざり合い交ざり合い。

世代を越えて覚醒した一人の血脈は。
生きている衝動と歓喜に翼を広げる。


「なまじ本物の翼を持たなくても、風を上手く捕まえられるから、変なモノに目を付けられやすいんだよ。あの子は」


獄卒の不安を置き去りにしたままで。
自由奔放に天真爛漫に路の上を走る。

人間の肉体で産み落とされた血脈は。
両翼と共に何処まで走り続けるのか。



《次回》
【:†見えない翼を追い掛ける譚†:】



(※すいません。次回予告とか書いてますけど続きません。次回は後書きです!!)



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