刀剣乱腐/みつくり/パロ/ショタおに/キャラ&口調崩壊気味/何があっても許せる
2020-10-31 16:31
吸血鬼のエサ
カーテンが勢い良く開いて室内に暖かい光が差し込む。
天蓋付きの大きなベッドに寝転んでいる青年が日差しの眩しさに呻き声を上げて頭から布団を被る。
「朝だよ!伽羅ちゃん!」
カーテンを開けた張本人である少年が布団をつかんで勢い良く引っ張る。
被っていた布団を剥がされた青年──大倶利伽羅は不機嫌そうに顔を顰めながらも漸く身体を起こして目の前に立っている少年を見下ろす。
「朝から元気だな……」
「朝だから元気良くしないと!さ、顔洗ってきて!朝食の準備は出来てるよ!」
さぁさぁ、と少年──光忠に促されて漸くベッドから降りた大倶利伽羅は洗面所へと向かった。
顔を洗ってぼんやりとしていた頭を覚醒させた大倶利伽羅は朝食が準備されているであろう食堂へ移動する。
広い食堂の中心に設置された長いテーブル。そこに一人ぶんの食事が準備されていた。
椅子に座ると同時にスッと光忠が大倶利伽羅の隣に立つ。
先程まで食堂に人の気配はなかった。一体何処から現れたのだろう。しかし、大倶利伽羅にとっては何時ものことでたいして驚くこともなく、ナイフとフォークを手に取る。
「相変わらず量が多いな」
「伽羅ちゃんには栄養を摂って貰わないと、僕が困るからね」
それに伽羅ちゃんならそれくらい余裕でしょう。こてんと小首を傾げる仕草は可愛く見えなくもないが、彼の正体を知っている大倶利伽羅は小さく溜息を吐いてローストビーフの一切れを口に入れた。
大倶利伽羅と光忠しかいない広い食堂内にカチャカチャと食器が擦れ合う音だけが響く。時間を掛けて全部食べ終えたところで静かに見守っていた光忠が動き出す。
「さて、次は僕の番だよ?」
「待て」
近付いてきた光忠を制止するように彼の前に手を出す。
何か問題でも。金色の大きな瞳をパチパチと瞬かせる光忠。
はぁ、と息を吐いた大倶利伽羅は椅子から立ち上がって食堂の出入り口へと向かう。
「伽羅ちゃん?」
「部屋に行く」
「……ああ、そうだね。そうした方が良いね」
光忠がニコリと笑って大倶利伽羅の後を追ってくる。
部屋に戻って先程まで寝ていたベッドに腰を掛け、光忠の首元を緩めてやる。
待ってましたと言わんばかりに光忠が近付いてきて、大倶利伽羅の上に乗ってきた。そして緩めた首元に光忠の唇が寄せられる。
チクリと痛みが走り、血が抜けていく感覚に目の前が白くなる。光忠に血を吸われているのだ。
血が抜かれて貧血状態であるのに身体は冷えるどころか逆に火照っていく。堪らずに熱い息を漏らせば、大倶利伽羅の血を吸いながら光忠が小さく笑う。
どれくらい血を吸われたのだろうか。わからないが、結構な量を吸われた気がする。
満足したのか光忠が漸く大倶利伽羅の首元から唇を離した。
「ごちそうさま」
「……っん……」
「あは、伽羅ちゃん感じちゃってる?」
「……るさっ!」
首元の傷を撫でられただけで変な声が出てしまった。悔しくて唇を噛み締めると「傷ついちゃうよ」と光忠の指が唇に触れてきた。それでまた感じてしまって高い声が出てしまった。
楽にしてあげようか。光忠の手が大倶利伽羅の服に伸びる。
裸にされる寸前のところで部屋のドアが勢い良く開いた。
「みっちゃん!大変だ!……って、もしかしてお邪魔だった?」
部屋に飛び込んできたのは背に青い翼を生やした少年──太鼓鐘貞宗だった。
光忠と大倶利伽羅の状態を見て太鼓鐘が気まずそうに目を逸らす。そんな太鼓鐘とは正反対に見られた側の光忠は冷静に大倶利伽羅から離れて身を正す。
「もしかして襲撃かい?」
「あ、ああ!天界からの襲撃だ!きっと龍神……伽羅を取り返しに来たんだ!」
「そうかい。……ああ、絶対に僕伽羅ちゃんを護ってあげるよ」
だから、少しお預けだ。
ふわりと黒い羽が舞う。同時に光忠の姿が少年から立派な成人男性型に変化する。
光忠の大きな手がぼんやりとしている大倶利伽羅の頭を撫でる。
「伽羅ちゃんから貰った力で必ず護ってあげる。だから、安心して待っていて」
「……みつ……ただ……」
「それじゃあ、行ってくるよ」
身を翻して太鼓鐘と共に部屋を出ていく光忠。
大倶利伽羅はなすすべもなく、その背を見送ることしか出来なかった。
天蓋付きの大きなベッドに寝転んでいる青年が日差しの眩しさに呻き声を上げて頭から布団を被る。
「朝だよ!伽羅ちゃん!」
カーテンを開けた張本人である少年が布団をつかんで勢い良く引っ張る。
被っていた布団を剥がされた青年──大倶利伽羅は不機嫌そうに顔を顰めながらも漸く身体を起こして目の前に立っている少年を見下ろす。
「朝から元気だな……」
「朝だから元気良くしないと!さ、顔洗ってきて!朝食の準備は出来てるよ!」
さぁさぁ、と少年──光忠に促されて漸くベッドから降りた大倶利伽羅は洗面所へと向かった。
顔を洗ってぼんやりとしていた頭を覚醒させた大倶利伽羅は朝食が準備されているであろう食堂へ移動する。
広い食堂の中心に設置された長いテーブル。そこに一人ぶんの食事が準備されていた。
椅子に座ると同時にスッと光忠が大倶利伽羅の隣に立つ。
先程まで食堂に人の気配はなかった。一体何処から現れたのだろう。しかし、大倶利伽羅にとっては何時ものことでたいして驚くこともなく、ナイフとフォークを手に取る。
「相変わらず量が多いな」
「伽羅ちゃんには栄養を摂って貰わないと、僕が困るからね」
それに伽羅ちゃんならそれくらい余裕でしょう。こてんと小首を傾げる仕草は可愛く見えなくもないが、彼の正体を知っている大倶利伽羅は小さく溜息を吐いてローストビーフの一切れを口に入れた。
大倶利伽羅と光忠しかいない広い食堂内にカチャカチャと食器が擦れ合う音だけが響く。時間を掛けて全部食べ終えたところで静かに見守っていた光忠が動き出す。
「さて、次は僕の番だよ?」
「待て」
近付いてきた光忠を制止するように彼の前に手を出す。
何か問題でも。金色の大きな瞳をパチパチと瞬かせる光忠。
はぁ、と息を吐いた大倶利伽羅は椅子から立ち上がって食堂の出入り口へと向かう。
「伽羅ちゃん?」
「部屋に行く」
「……ああ、そうだね。そうした方が良いね」
光忠がニコリと笑って大倶利伽羅の後を追ってくる。
部屋に戻って先程まで寝ていたベッドに腰を掛け、光忠の首元を緩めてやる。
待ってましたと言わんばかりに光忠が近付いてきて、大倶利伽羅の上に乗ってきた。そして緩めた首元に光忠の唇が寄せられる。
チクリと痛みが走り、血が抜けていく感覚に目の前が白くなる。光忠に血を吸われているのだ。
血が抜かれて貧血状態であるのに身体は冷えるどころか逆に火照っていく。堪らずに熱い息を漏らせば、大倶利伽羅の血を吸いながら光忠が小さく笑う。
どれくらい血を吸われたのだろうか。わからないが、結構な量を吸われた気がする。
満足したのか光忠が漸く大倶利伽羅の首元から唇を離した。
「ごちそうさま」
「……っん……」
「あは、伽羅ちゃん感じちゃってる?」
「……るさっ!」
首元の傷を撫でられただけで変な声が出てしまった。悔しくて唇を噛み締めると「傷ついちゃうよ」と光忠の指が唇に触れてきた。それでまた感じてしまって高い声が出てしまった。
楽にしてあげようか。光忠の手が大倶利伽羅の服に伸びる。
裸にされる寸前のところで部屋のドアが勢い良く開いた。
「みっちゃん!大変だ!……って、もしかしてお邪魔だった?」
部屋に飛び込んできたのは背に青い翼を生やした少年──太鼓鐘貞宗だった。
光忠と大倶利伽羅の状態を見て太鼓鐘が気まずそうに目を逸らす。そんな太鼓鐘とは正反対に見られた側の光忠は冷静に大倶利伽羅から離れて身を正す。
「もしかして襲撃かい?」
「あ、ああ!天界からの襲撃だ!きっと龍神……伽羅を取り返しに来たんだ!」
「そうかい。……ああ、絶対に僕伽羅ちゃんを護ってあげるよ」
だから、少しお預けだ。
ふわりと黒い羽が舞う。同時に光忠の姿が少年から立派な成人男性型に変化する。
光忠の大きな手がぼんやりとしている大倶利伽羅の頭を撫でる。
「伽羅ちゃんから貰った力で必ず護ってあげる。だから、安心して待っていて」
「……みつ……ただ……」
「それじゃあ、行ってくるよ」
身を翻して太鼓鐘と共に部屋を出ていく光忠。
大倶利伽羅はなすすべもなく、その背を見送ることしか出来なかった。
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性 別 | 女性 |
誕生日 | 3月2日 |
系 統 | アキバ系 |