アレクサンドル・アジャが新作が来ると思ったらネトフリだったブービートラップ。酸素が減り続ける装置の中で目覚めた記憶のない女性が生き延びる為にも記憶を思い出そうとする様で予告を見るとリミットの様に装置の中で概ね物語が進んで行きそうなのですが、これでアジャがどこでグロを出すのか、抑々、この映画はグロいのか。いや、アジャならグロに決まっている。とか考えたのですがネトフリだったブービートラップ。また妹壱号による悪意のリツイートに騙された。許せぬ。


鑑定士と顔のない依頼人を鑑賞しました。以下、粗筋と感想。


天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマンは、資産家の両親が遺した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の女性クレアは決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共にヴァージルは依頼人の身辺を探り始める。



主演はパイレーツ・オブ・カリビアンのバルボッサでも御馴染みのジェフリー・ラッシュです。今回の映画は以前からタイトルは知っていたんですが、スルーしていて、サスペンスの波が来ている今、満を持して鑑賞に至りました。ネタバレしない程度に映画の雰囲気だけは知っていたのですが、いざ、最後まで観てしまったらそれもネタバレっちゃあネタバレでしたね。しかし、主人公がオークションで行っていた事を考えればあれで終わるはずなさそうなのは察せる事が出来なくはないですね。それでも、最後のあのどんでん返しが始まるシーンは観ていても呆然させられますし、残された例のアレは怖過ぎるし、更にそこから始まる怒涛の伏線回収には圧倒させられるばかりです。更に更に劇中でははっきりと説明がなかったものの、あの時のセリフ、あの時の出来事、あの時に目にしたもの、ほんの些細な事が全てが大きな意味をもっていて事をネットの解説、考察を読めば読む程、感銘を受けました。だからあの時、あんな事をと知る度に一々、驚かされてこの映画に凄さを思い知らされます。この映画を悲観的に捉える方は少なくないと思いますが、解説や考察を読むと私はハッピーエンドの映画である事を主張したいです。抑々、監督がハッピーエンドって言ってますし。と言うかハッピーエンドであってほしいと言う気持ちは強い。結末を見てどう感じるかは時系列をどう持ってくるかでかなり状況が変わるのも面白い所ですよね。解放や私としては希望的観測ながらも手紙を受けての再会だったらと良いと思います。細かい所にまで伏線が散りばめられて最終的に鮮やかに回収する映画は好きなので、この映画は滅茶苦茶刺さりましたね。好きです。詳しく感想を書こうものなら逐一ネタバレになってしまうので、兎に角、映画が好きな人には観ていただきたい。



(詳録210317)