ジョジョ・ラビット観ました。以下、粗筋と感想。


第2次世界大戦真っ只中のドイツで10歳のジョジョは、イマジナリーフレンドのアドルフ・ヒトラーに助言を受けながら青年少年団に入団し、訓練に奮闘する日々を送っていた。しかし、ジョジョは訓練で兎を殺すことが出来ず、教官に『ジョジョ・ラビット』と馬鹿にされ、更には訓練中に脚と顔を負傷し、帰還する事となる。ある日、ジョジョは母親と2人で暮らす家に小さな部屋を発見し、そこに居たのは1人のユダヤ人の少女だった。


戦争とコメディと言う二極のジャンルを上手く融合させた良作な映画となっております。もしかしたら戦争映画を初めて観たかもしれないです。火垂るの墓、縞模様をカウントしなければ。極端なジャンルを融合させてもどちらかの印象が薄かったり、両立させようとして全体的に駄目になる事があるので中々、難しいとは思うのですが、この映画は戦争の悲惨さを繊細に描く所はしっかりと描きつつ、その中でギャグを容赦なく打ち込んで来るのですが、ただふざけるのではなく、ただ悲しいだけじゃない両立が出来ている事が凄いと思います。これが戦争だと現実を突き付ける凄惨なシーンで、あのサム・ロックウェルは卑怯だと思います。笑うわあんなもん。涙が引っ込んだわ。何処で伏線回収してるんですか。話も勿論、面白いのですが、魅力的な登場人物が揃っています。悪い人も含めて全員良いキャラをしていました。スカヨハの御母サン役も良くて、一番御気に入りはサム・ロックウェルなのですが、出番が少なかったにも関らず、秘密警察のディエルツの存在感は強烈でしたね。黒い集団の中でやたら身長が高いと思ったら何と身長が201cmもありました。高い。黒くて2m越えの見た目だけで圧がある男性が始終笑顔で尋問する古畑任三郎スタイルで精神的にも圧を掛けてくる非常に印象的な人物でした。良くスカヨハの可愛いオサレな靴を履いた足元を映すとは思っていたのですが、それがあるシーンでゾクッとさせられましたね。怖いのですが正直好きな演出でした。テンションの落差が激しく所謂、グッピーが死ぬ映画なのですが、最後はハッピーエンドです。本当に良作。ヨーキーは癒し。



(詳録201111)