2010-7-28 00:14
道「…………」
土「そんな不安そうにすんなよ。鴨太郎がついてんだ。心配ねぇって」
道「………(そうは言ってもな…)」←心配
一方、キッチン
鴨「まずは晴明さん、お料理の前にエプロンを身につけなくちゃ」
晴「わしはえぷろんなど持っておらん。前もクリステルから拝借したぞ」
鴨「では僕のものをお貸しします。どれがいいですか?」
晴「う…鴨太郎の好きなやつにしてくれ…」
鴨「あ、じゃあこういうのはどうですか?(一着のエプロンを差し出し)」
晴「こ、これを身につけるのか…?」
鴨「はい!…道満さんもきっと喜んでくれますよ(こそ)」
晴「!!!…な、なら…それにする…」
鴨「では、準備もできたことですし、お料理に取り掛かりましょう」
晴「あぁ。よろしく頼むぞ、鴨太郎」
鴨「はい、ではまず材料を丁寧に水洗いしてください」
晴「わかった(ジャバジャバジャバジャバ)」
鴨「土が取れたら、次は包丁で皮を切り取るんです。見ていてください(晴明に見本を見せ丁寧に皮を剥き)」
晴「む。こうか?(見様見真似で包丁を振り下ろし)」
鴨「せ、晴明さんっ!危ないです、もう少し慎重に!」
晴「す、すまぬ」
鴨「包丁はこう持って、指はこんな感じで…」
晴「ふむふむ。こうじゃな?(ブンッ)」
鴨「あっ危なっ(以下略)」
小一時間後。
晴「…で、できた……!鴨太郎っ、料理ができたぞ…!」
鴨「はい!とても美味しそうですよ、晴明さん」
晴「あぁ、ぬしのおかげじゃ…礼を言うぞ、鴨太郎(嬉しそうに微笑み)」
鴨「晴明さんの努力の賜物です(同じく嬉しそうに)早速道満さんに持っていってあげましょう」
晴「!!し、しかし…、道満は…食べてくれるだろうか…」
鴨「え?」
晴「…わしは以前料理で大失敗を仕出かしたから…道満が食べてくれるか不安じゃ…(しゅん)」
鴨「大丈夫です。晴明さんが一生懸命作ったお料理なんですから!絶対に食べて下さいますよ」
晴「しかし…本当に上手くできているか分からぬし…」
鴨「味見もしたし、盛り付けだって綺麗にしました。絶対大丈夫です」
晴「うむ…、そうじゃな。せっかく鴨太郎が手伝ってくれたのだし!わしが動かねばな」
鴨「その意気です!…さ、早くしないとお料理が冷めてしまいます。早く持っていきましょ(微笑み)」
晴「あぁ、頑張るぞ!(道満のいる部屋へと向かい)」
道「…!」
鴨「…お待たせしました、道満さん(晴明の後に続いて)」
土「お、ようやく出来上がったみてぇだな」
道「待ちくたびれたぞ、晴明」
晴「…すまぬ…遅くなった…」
道「…!?(アレ…ヤケに晴明が素直…)」
鴨「ふふ。道満さんのために一生懸命作っていたんですよ、晴明さん」
道「!!え、俺のために…か?」
土「へぇ、晴明さんもやるなぁ」
晴「う……(恥ずかしさに俯き)」
土「何の料理作ったんだ?」
鴨「肉じゃがです(にこ)」
道「!肉じゃが…?」
土「おいおい、わざわざ道満さんのトラウマのモン作らなくても、」
鴨「だからこそ、だよ。十四郎」
土「??」
晴「…あっ…あのときは……上手く出来なくて…道満に…酷い思いをさせてしまったが…(ごにょごにょ)」
道「…晴明…」
晴「その、…い…っ一生懸命作った…から……た、食べて…みて欲しい…(俯き加減で肉じゃがを道満の前に置き)」
道「あ、あぁ、もちろん頂く…!(嬉しそうに)」
晴「!(道満が嬉しそうにしてくれた…!)」
道「…で、では、早速頂くとしよう」
晴「……(緊張して道満を見遣り)」
道「…(ぱく)…!……美味い」
晴「!!…ま、誠か!?」
道「あぁ…以前のことが嘘のように美味い」
晴「そっ…そうか…(顔を綻ばせ)」
鴨「良かったですね、晴明さん!」
晴「あぁ、ぬしのおかげじゃ、鴨太郎…!」
道「…これ、本当に晴明が作ったのか?(肉じゃがをまじまじと見つめ)」
晴「な、なんじゃ、疑っておるのか?」
道「いや…余りに美味いから…伊東が代わりに作ったのではないかと思ってしまってな」
晴「そのようなこと…、ま、まぁ、確かにたくさん手助けはしてもらったが…」
鴨「僕は何もしていません。ただ作り方やコツをお教えしただけです」
道「作り方を教えるだけでこんなに違うのか…」
土「すげぇな、晴明さんも、鴨太郎も」
道「…ん?だったら以前クリステルに教えてもらったときはどうしてあんなだったんだ?」
晴「あぁ。アレはな、実はわし一人で作ったのじゃ」
道「!??」
晴「料理くらい一人で出来ると踏んでの。クリステルには近くで待機してもらってただけじゃ」
道「(なるほどな…だからあんなに酷かったのか…納得)」
晴「道満?どうかしたか?」
道「いや、何でもない。肉じゃが、ありがとうな。晴明」
晴「!!…喜んでもらえたなら、それで良い」
道「これからも俺のために料理を作ってくれるか?」
晴「…か、考えておく(恥ずかしさからそっぽを向き)」
道「それから、晴明」
晴「な、なんじゃ!まだ何かあるのか!?」
道「(こそ)エプロン姿、とても良く似合っているぞ」
晴「!!!五月蝿いっ!(真っ赤)」
END
オマケ↓
土「なぁ、晴明さんってあんなにフリフリなエプロン(新妻仕様)持ってたのか?」
鴨「あれは僕のだよ。晴明さんに貸したんだ」
土「何であんなフリフリなのを選んだんだよ?」
鴨「晴明さんに似合うと思って☆」
土「…あぁそう(俺としてはお前に着て欲しかったぜ…鴨)」
了
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料理小話ようやく書き上がりました。
遅くなってすみません!
晴明兄様はお料理苦手そうだなーと思って書いた小説。
鴨太郎が教えてれば萌え!と思いこのような内容に。
手取り足取り教えてればいいと思います^^
道満に食べてもらいたい一心で頑張る晴明兄様って萌える←
ちなみに晴明兄様のエプロンが新妻仕様なのは鴨太郎ではなく私の趣味です^^←←
変態でスミマセッ(土下座)
読んで頂きありがとうございました!