2010-3-18 10:52
ちょっとアレなシーンがありますので、一応R-15でお願いします(^^;
閲覧は自己責任ですので、読んだ後の苦情等は一切受け付けません。
『○月×日 △曜日
良く晴れた日。
今日は十四郎と一緒に水族館に行って来た。
水槽の小魚やジュゴン達がとても可愛かった。
十四郎と眺める水槽は、とても綺麗だった。
また、十四郎と来れたらいいな…』
『○月△日 □曜日
曇りの日。
今日は十四郎とずっと家で過ごしていた。
十四郎と一緒にテレビを見たり、音楽を聞いたりして、1日ゴロゴロしていた。
途中で雨が降って来て、そうしたら十四郎が洗濯物を取り込むのを手伝ってくれた。
今度何かお返ししなきゃ。』
『○月*日 ◇曜日
雨の日。
今日は十四郎が出張から帰って来た。
お土産にケーキと紅茶を持って来てくれた。
それを食べながら、出張先であったことを話してくれた。
久しぶりの君と二人きりの時間。
僕はそれだけで満たされた気持ちになった。
この幸せがいつまでも続きますように…』
「なぁ、鴨太郎」
「なぁに、十四郎」
十四郎から呼ばれ、ペンの動きを止めて十四郎を振り返る。
組んだ腕を頭の下に敷いた十四郎がこちらを見ていた。
「毎日毎日、日記書いてるけどよ。一体何書いてんだ?」
「ふふ、これかい?」
日記とは、僕がいつも書いてる日記のこと。
毎日欠かさず書いている。
内容は一度も十四郎に見せたことがない。
「気になる…見せろよ、中身」
「えー…どうしようかなぁ…?」
からかう口調で十四郎を見る。
案の定つまらなそうに口を尖らせてる。
「ますます気になるじゃねぇか」
十四郎はたまに子供っぽい一面を見せる。
そんな十四郎が可愛く見えたりして、ついついからかってしまう。
「そうだね…、…もしも僕達が10年後も一緒にいたら、そのときに見せるよ」
笑いながら、十四郎の言葉をかわす。
我ながら名案だと思った。
十四郎の一時の我が儘をかわすには充分だったから。
…だけど、僕のその言葉を聞いて、十四郎の顔が曇った。
「…もしも一緒にって…、どういうつもりだ?」
「ぇ…?」
「絶対ェ一緒にいるに決まってるだろうが」
ほんの一瞬、時間が止まった気がした。
「俺達はずっと一緒にいるって約束しただろ」
トクン。トクン。
ゆっくりと心に温かいものが流れてくる。
言いようのない嬉しさと、切なさと、罪悪感。
様々な感情が僕の心を包み込み、染み込んでいく。
「……そ、そう、だったね。ごめん、今のは忘れてくれ」
そうごまかそうとした僕の身体が、温かいものに包まれた。
「…と、十四郎…っ」
十四郎が僕の身体を後ろから抱きしめているのだと理解するのに、数秒かかった。
「鴨太郎……」
「ぁっ…」
十四郎が僕の首筋に吸い付いてくる。
「やっ…だめ、」
着流しの隙間から身体を撫でられ、ゾクリと背中を震わせる。
「ふぁ…ッやだ、十四郎、」
「なぁ、鴨太郎。さっきのアレ、どういう意味だよ」
「んッ」
耳たぶを甘噛みしながら、十四郎が低く艶のある声で囁いてくる。
「答えろよ。鴨太郎」
「ひぁっ、ぁ……」
片手で僕の身体を弄りながら、空いた手で顎を掴んで後ろを向かせられる。
そして否が応でも、十四郎の鋭い視線に捕まってしまう。
「…ぁ……」
漆黒の瞳に捕らわれて、目が逸らせなくなる。
「…お前は俺のことを、そんな風に軽く考えてたのか…?」
「っ、違、そんなこと、」
そんなこと、思ってない。
今までで一度だって、思ったことなんてない。
「じゃあ何であんなこと言うんだよ」
「…っ!」
怒っているような、悲んでいるような、傷付いているような瞳。
「俺がお前のこと、どんなに大切に思ってるかも知らねぇで…」
十四郎が今どんな気持ちなのか、瞳だけで伝わってくる。
「っ、…ごめ…なさい……」
謝罪の言葉しか出て来ない。
僕は十四郎に酷いことを言ってしまった。
いつも僕に優しくしてくれて、僕を信じてくれる十四郎。
そんな十四郎を、疑うようなことしてしまった。
「…そ、な…つもりじゃ…なかっ…、…」
ボロボロ、と涙が僕の頬を濡らす。
自然と零れてくる涙を、十四郎が優しく拭ってくれた。
「…あのとき誓っただろ。俺はお前を、ずっと愛し続ける。ってよ」
「……ん…」
あのとき誓った言葉がよみがえる。
ずっと一緒だと。
愛し続けると。
約束した筈なのに、僕は…
「ごめんなさい…、僕…、本当にそんなつもりじゃ…」
ゆっくりと身体を動かして向き合い、十四郎の逞しい身体に抱き付く。
「…ただ…僕なんかが十四郎の傍にいる資格なんて…あるのかな…って」
十四郎は黙って僕の言葉を聞いてくれている。
「…っだから…僕…十四郎のことっ…」
「…ん。分かってる。だから泣くな」
感情が高ぶって泣き出した僕の背中を、十四郎が優しく撫でてくれた。
「不安になったら、また確かめ合えばいい。何度も繰り返して、ソイツは本物になる」
「…ふ…っ…十四郎…」
「俺達の関係はそんなに簡単に壊れちまうようなモンじゃねぇだろ?」
十四郎が真っ直ぐ僕を見つめる。
僕も十四郎を正面から見つめ返した。
「…ん」
小さく頷くと、額に口付けを受ける。
「じゃあ、もう一度確かめ合おうぜ。鴨太郎」
そう言って笑った十四郎と、僕は二度目の誓いのキスをした。
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ラブラブ甘々…SSです。
ナニコレ砂糖吐きそう……
ただ甘ったるくなっただけ…
しかも未完成を間違えてアップしてしまうという馬鹿さ。
修行が足りない以前の問題だぜ!!(泣笑)
ということでスミマセンでしたorz