pixiv
プレミアム小説R-18ヘルプ設定 ?
ホーム
作品投稿
管理
ブックマーク
フィード
2

ディスカバリー

描き方

創作アイディア

小説検索

トップ作品ブックマークフォローマイピクフィード
わかればなし作品一覧あいをしるひと 番外
閲覧数2717いいね!153
いいね!
2018年10月14日 00:27
小説 1P
R-18
それからのはなし
J禁 P禁
ブックマークはご面倒でも非公開でお願いします。公開されている場合ブロックする事があります。
コメントは受け付けておりません。

いつものことではありますが、ナイーブな話題にも直接触れています。

数字は働いておりませんが、一部不適切な表現がございます。なんでも許せる方向けです。
閲覧によってご気分を害されても何ら責任は取れません。

作中と同名の人がいたとしても、同名なだけで、その方とは関係はございません。

c*R-18c*ftrc*51244タグ編集
共有


100ブックマークを編集
それからのはなしねじ
しおり

設定

スマホを弄って見かけた記事と写真に半分笑ってため息を吐いた。

電話でもしてやった方がええのかと一瞬思って、それから誰が架けるかと思った。


で。

はははと流石に声を上げて笑った。

お前少しは我慢せぇよって。


舞台が終わるまで、ほんの数日だと聞いていた。

きっとそれまで、相方はそこに集中し、だからそれまではきっと何もないもんだと思っていた。

きっといつかは言葉にするんだとは、思っていたけれど。

タイムラグは大体1日、2日。

と言うことは、発表後、あいつが様子を見たのはほんの2、3日で、あの記事のタイミングからすると、あれで収まらなさそうな様子を察してすぐに、苦手な言葉をあーでもないこーでもないときっと不器用にホテルの部屋でうんうん唸って。

それを考えるとやっぱり出るのは「ははは」という笑いにしかならない。



んふふ、とスマホを見つめる。

お互い番号は入ってないから、架けるにしろマネに聞くところから始めなければならないのは互いに「そこまでしても連絡する」という半ば羞恥プレイとか焦らしプレイ的なそれは、だからこそ、特別で特別な、それだけで。



通知の振動が掌に響く。

3回分じっくりと味わって、番号だけの画面をタップした。


「…おう」

「んふふ、こんばんわ」

「もしもしぐらい言えや、お前」


いかにも不機嫌そうな声にお疲れ様ですと応えれば、更に無言が重なった。


「見た?」

「どっちを?」

「両方見とるやないか」


そう言えば、こんな時間の電話やなんて、飯は食ったんか?とどうでも良いことが頭に浮かんだ。


「ええお写真でしたね、綺麗に撮ってもろて。撮影より自然やん」

「やっぱ分かった?」

「そらあなたが、外出んのに帽子も被らんと、髭も剃って、髪まで結んだ上に、シャツの一番下のボタン外したり、腕捲りしたり、あんなん…ふふふカメラ目線やし」

「よぉ見とるな」


ぽつんと言葉が落ちた。


「あんなんロケの撮影と同じやろ」


あれを掲載させる許可と引換の記事だろうそれに。

怒りを感じなかったわけじゃない。

光一はいつも。いつも。いつだって。


「俺から逃げられると思うなよ」


地を這うような低い声に奥歯を噛みしめる音が重なった。


「逃さへん」

「僕がいつ逃げるて言うたの」


宥めるように言えば、また光一は言葉に詰まる。


「ありがとう、ファンクの話までしてくれて、それにあちこちフォローして」


あと何を言ってやろうかと、いくつかの言葉を繋げる前に光一が言った。


「剛くん、愛しています」


笑おうとして頭が真っ白になった。

咀嚼できない言葉。

はっと短い息だけが漏れて、心臓がバクバクと音を立てた。


「一生、言わんつもりやったけど、」


揶揄う言葉さえ封じられ。


「今、おまえ抱き締めてやりたいねん」


それは甘くすらなく。

もはや、独り言のようだった。


「なんで、言うた」

「もう今、言わんと後悔するて、思ったから。言わん方がええのはわかってたけど、言わな後悔するのがわかってたから」


身動ぐ音が聞こえた。


「俺は剛くんを愛してるよ」

「なんで言うねんなぁ」


喉が渇いて情けない声になった。

こんな声、聞かせたくないのに。


「ほんまは、抱き締めて、腕の中に閉じ込めて大丈夫やから心配せんでええって言うてやりたいけど、遠いから」


ふははと照れ隠しに光一が笑う。


「待っとって。すぐ帰るよ」


耳元の声に情けなくも、顔が崩れる。


「僕は貴方のことがこんな、ずっと好きやったんやで」


知ってた、お前も知ってたやろと紡がれる言葉に、世界が崩壊して広がっていく。


「愛してるよ、どんなお前であっても」






終わり

共有


いいね!
ブックマークを編集100
1/1
コメント

コメントする…
送信
コメントはまだありません

シェア

この作品へのリンク

「それからのはなし」/「ねじ」の小説 [pixiv] www.pixiv.net

この作品に対する情報提供

V全画面切り替えLいいね!BブックマークCコメントFフォロー
ねじ
フォロー中
メッセージを送る
表紙

小説タグ
2451 51244(42) ftr(43) R-18(43)
一覧を見る



日本語 English ??? ?体中文 繁體中文
サービス
pixivコミック
pixivノベル
ピクシブ文芸
pixivFACTORY|BOOKS
BOOTH
pixivFANBOX
pixiv PAY
pixivision
pixiv Sketch
sensei
?
ピクシブ百科事典
Pawoo|Pawoo Music
pixivMARKET
pixiv chatstory
drawr
pixivプレミアム
ご利用について
利用規約
ガイドライン
プライバシーポリシー
広告掲載
お問い合わせ
ヘルプ
お知らせ
お知らせ
pixiv inside
Twitter
Facebook
Google+
Instagram
Plurk
weibo
会社情報
運営会社
採用情報
? pixiv
フィードバックを送る