話題:息抜き
クシャミは生理的な現象です。しかし、そこに、意図的に言葉を重ねる事により、クシャミに様々な色彩を持たせる事もまた可能なのです。
クシャミが出るのと同時に言葉を発する。それには多少のテクニックが要求されますが、慣れてしまえば此方のもの。
皆さまも、下記に挙げるクシャミ例を参考にクシャミの腕前を上げて、自分なりの色を出してみては如何でしょうか。
――クシャミ例――
【映画監督のクシャミ】
――アッックション!!!!
【機能的なクシャミ】
――ファンクションッ!!!!
【余裕綽々なクシャミ】
――ラックショーーッ!!!!
【水族館的なクシャミ】
――ラッコショーー!!!!
【炭酸弾けるクシャミ】
――ペップシッ!!!!
【お洒落なクシャミ】
――ファッションッ!!!!
【創作クシャミ】
――フィックションッ!!!!
【Gパンを履いたクシャミ】
―― ビッッグジョンッ!!!!
【合流地点のクシャミ】
――ジャンクションッ!!!!
【音楽の父のクシャミ】
――バッッハ!!!!
〜《やや上級編》〜
上級者は、クシャミが出るより早く言葉を発する事で更に高度な見せ方が可能となります。
【出だしのクシャミ】
イントロ…ダックションッ!!!!
【満足のクシャミ】
サティス…ファックションッ!!!!
☆☆☆☆
年末のメタ忙しい時にいったい何事だ?と、お思いの方もさぞかし多い事でしょう……私もそう思います♪
話題:突発的文章・物語・詩
人が高く跳躍する為には必ず一度、膝を折り曲げて身を屈める必要があります。それと同じで人生で大きな飛躍を見せる時も、その前には必ず、低く屈み込むような忍耐の時期があるのです。
…と、テレビの人が言っていたので、事あるごとに低く屈み込んでいたら、膝に水が溜まってしまった。
冷水機の水が美味しいと評判の病院で診察を受けた結果、どうやら私は「貯水池の体質」である事が判った。
医者の話では、すぐに手を打たないと大変な事になる可能性があるらしい。
医者はそれをトイレが詰まった状態に例え、その流れで、詰まる可能性の低い昔ながらの“ぼっとんトイレット”が如何に優れ物であったかを懸命に説いていたが、正直それは私の心には響かなかった。
ともあれ、手術は必須のようだ。
私は訊ねた「いつやるか?」
すると「いつでもいいですよ」
普通に答える医者の言葉が、何故かとても新鮮に聴こえた。
翌日。
無事に手術を終えた私の膝には、左右に一つずつ水道の蛇口がついていた。
これで、いつでも膝に溜まった水を体外に排出する事が出来る。
膝に蛇口のある生活。
Life with the faucet on the knee.
それは思っていたよりずっと快適なものだった。
通勤電車の車内や路上で、膝の蛇口から出た水を美味しそうに飲む私。それを羨ましそうに眺める膝に蛇口を持たない人々。
しかし、決して独り占めはしない。喉が渇いている人には、膝の蛇口を捻って惜しみなく水を与えて上げる。中には、私の膝に手を合わせ拝んでから水を飲む信心深い人もいる。
歩くルルドの泉。
そう呼ばれる日も恐らくは近い…。
《続きは追記からどうぞ♪》
話題:みじかいの
【エッセイ】
ニワトリが絶滅危惧種になってしまうのではないかと思うぐらい、街中がチキンで溢れ返っているクリスマスですが、
鶏の骨付きもも焼き、いわゆるローストレッグを買う時、それが右足なのか左足なのかが気になり、つい確かめてしまうのは、もしかして私だけでしょうか…。
味としては似たり寄ったりだと思いますが…右足の方が、若干、右足っぽい味がするような気がします。
【駄洒落】
サンタが艝(そり)に乗っていなかったので、「艝はどうした?」と訊ねたら、サンタは前髪を上げ、おでこを見せて来た。
そこには見事なソリ(剃り込み)が入っていた。
シャバいぜ、サンタさん。
ところで、一つ気になっているのだが…
このトナカイ…オトナかい?
Be - Bap X'mas!!
【詩】
見知らぬ街の
時刻表のないバス停で
いつ来るとも知れない
バスを待っているような
行く宛てのないクリスマス
酔いどれサンタが手を振って
Happy X'mas!"
酔いどれサンタに手を振って
Merry X'mas!"
話題:小説風日記
【場所】
家電量販店の空気清浄機コーナーと体重計コーナー。
【登場人物】
[私]…西暦3674年の地球からやって来た好青年。未来の地球は荒廃し、人間は殆んど残っていない。
[どうでもいい男]…同じく西暦3674年の青年。私の友人。
[店員]…どういう訳か髪の毛が後ろから前に向かって伸びている二十代後半の家電量販店男性店員。細身の体躯に黒縁メガネ。
[客の爺さん]…近くの農家の爺さん。カーキ色のジャンパーとズボン。七十代後半。
[ハエ]…蠅。種類、血液型、星座、座右の銘、等いずれも不明。
―――――――
幕が上がると、照明が完全に落とされた真っ暗な舞台。舞台の奥一面に大きな白いスクリーンが張られている。
フィルム映写機が回転する音がして、スクリーンに荒廃した未来の地球がチカチカと光るノイズと共に映し出される。
未来の地球の風景。ごつごつした岩があちらこちらに転がる荒れ果てた地面。空はくすんだ黄色と赤紫色をした暗い雲に覆い尽くされて、太陽の姿はない。吹き続ける強い風が砂嵐となり地面に転がる小石や砂を巻き上げている。
吹き上がる砂塵の中、ボロに身を纏った二人の青年が腰を折るように前屈みで歩いている。一人は私。もう一人はどうでもいい男。
どうでもいい男が突然、地面の一点を指差して言う。
ど男『…これだ!』
二人が立ち止まる。どうでもいい男が指差した場所に焦げ茶色をした革張りのリクライニングチェア(椅子)がポツンと一つ置かれている。
私『…この椅子が過去の地球へと繋がる時空転送機なのか?』
ど男『ああ、間違いない』
私『そうか』
ど男『ああ』
私『じゃ…行って来ます』
ど男『はい。いってらっしゃい』
私が椅子に座り、備え付けられているリモコンのボタンを押す。私の座る椅子が激しく震動しながら発光する。光が強くなりスクリーン全体が白くフラッシュした後、フィルム映写機の回転音が止まり、舞台が暗転する。
《続きは追記からどうぞ♪》
話題:なんかもうよくわからん
ぴり辛コンニャク兄弟は深夜の赤提灯で流しのギターを弾いていた。
常連客は皆、何故か一見客のフリをしていた。
そんな彼らが、ぴり辛コンニャク兄弟の妹分、ちょい辛しめじバター焼き姉妹にリクエストした曲は…
知る人ぞ知る、知らない人には知って欲しい、知ってる人には忘れて欲しい、ジル・シルベスター・シルフォードの名曲「この世に二つしかないたった一つの三種のチーズの七つ道具」だった。
その頃、失意のマダム梅子は、成田発パリ発シンガポール発カイロ発モスクワ発356便で日本から旅立とうとしていた。
果たして、ぴりからコンニャク兄弟とちょい辛しめじバター焼き姉妹の歌声は、夜空を駆けるマダム梅子の乗る飛行機の副機長に届くのか?
そして、ついに…
伝説の牛すじ煮込み食い逃げ犯を追って、ロンドン警視庁から“Mr.土手カボチャ”と呼ばれたあの男がやって来る…。
待て、次号!
(次号の発売日は再来週の風曜日となります)。