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さよならケースワーカー・春ヱ彗星

 内示がありまして、私はショックを受けております。


 生活保護課から異動になったわけではないんですが、ケースワーカーではなくなりました。


 保護申請があったケースの資産、収入、生活状況を調査・記録し、保護の要否を判定する……調査員となりました。


 はい、調査員となりました。


 つまり、保護の入口を任されたわけです。
 この係は基本的に何年も保護課に勤めてきたベテランのワーカーだけで構成されるということだったので、私が行くことになるとはまったく想像だにしていませんでした。まったく。
 実際、来年度の名簿を見ると、私はダントツの若手です。


 内示が出た瞬間、課内で私の名前がある位置に気付いた何人かがどよめいてました。
 なんで、あいつが、と。あんなひよっこに任せて大丈夫なのか、と。


 係長の話では、課長が相当買ってるんだと。買い被りです。


 任されたのは本当に一番難しいところ。私にやれる自信がない。
 でも、やるしかないし。




 なんだか、新章開幕な気分です。
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