『独りで生きる…』

そう強く誓ったあの日。俺はサッカーに出会った。

当時の担任だったF先生。

『hide〜サッカーやらんか?』

その一言は、いま思えば人生のターニングポイントになっている。

F先生の方針はね、『陽が暮れるまでボールを蹴ろうぜ!!』だったんだ。


母子家庭の子供やさ、共働きの子供を誘って、寂しさを感じる時間にボールを蹴ろう…

そんな想いを持っていたF先生。

その誘いにのり、サッカーを始めた。


よくあるクラブチームとは違い、本当にボールを蹴るだけ。

人数も普通は11人で1チームなんだけど、そんなことお構いなし。

敵も見方も訳わからない状態で、ただボールをみんなで蹴ってたなぁ。


そんな日が続いたある日。

F先生がみんなの前で言った。



『そろそろサッカーするか?』


それはチームとして、本格的にサッカーをするか?の問いだった。


みんなは答えた。


『うん!!やるやる!!』


その日から


ただボールを蹴るだけの集団が


戦う集団に変わって行った。


まさかその頃、このチームが全九州で名の通るチームになろうとは。


誰も思っていなかった…。


続く…