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Another Story【ターニングポイント】。

『独りで生きる…』

そう強く誓ったあの日。俺はサッカーに出会った。

当時の担任だったF先生。

『hide〜サッカーやらんか?』

その一言は、いま思えば人生のターニングポイントになっている。

F先生の方針はね、『陽が暮れるまでボールを蹴ろうぜ!!』だったんだ。


母子家庭の子供やさ、共働きの子供を誘って、寂しさを感じる時間にボールを蹴ろう…

そんな想いを持っていたF先生。

その誘いにのり、サッカーを始めた。


よくあるクラブチームとは違い、本当にボールを蹴るだけ。

人数も普通は11人で1チームなんだけど、そんなことお構いなし。

敵も見方も訳わからない状態で、ただボールをみんなで蹴ってたなぁ。


そんな日が続いたある日。

F先生がみんなの前で言った。



『そろそろサッカーするか?』


それはチームとして、本格的にサッカーをするか?の問いだった。


みんなは答えた。


『うん!!やるやる!!』


その日から


ただボールを蹴るだけの集団が


戦う集団に変わって行った。


まさかその頃、このチームが全九州で名の通るチームになろうとは。


誰も思っていなかった…。


続く…

Another Story【1人で生きる】。

親を憎んだ俺は、小学校5年の時から新聞配達を始めた。



今は知らないけど、当時の小学生は夕刊しか配れなかった。



朝刊に比べて、賃金は安い。



新聞配達は時給じゃなくて、配達部数で賃金が決まる。



今は知らないけどね。



当時、1ヶ月夕刊を配って、もらえた賃金は4000円くらいだったかな。



それでも良かった。



親を頼らず、1人で生きて行くと決めたから。



4000円じゃ生きてなんかいけないんだけどね。



働いて賃金をもらうことで、あんたらなんか頼んないよ…と思いたかったんだろうね。




そんな時期にさ、本編でいつか書いたんだけど、サッカーに出会った。



少なくとも、サッカーに出会えたことは、俺の人生に影響を与えてくれたのは確かだ。




何かを忘れる為に、俺はサッカーを始めた。



小学校5年の時。




彼に出会ったことで、俺はサッカーを始めた。

Another Story【屈辱の日々】。

しばらく帰れないから。


その期間がどのくらいなのか。


まさか数ヶ月になるとは、その時には考えもせず。


とにかくご飯なんて作れないからさ。


スーパーでお弁当を買ってね。


朝食と夕食を独りで食べてた。


その間、新聞や電気の集金が来るよね。


それを支払うしかなく。


2万円なんてさ、あっという間に無くなった。


でも母親は戻らない。


お金が無くなってから3か月後に戻ってくるんだけどね。


その3か月間は尋常じゃない生活だった。


とにかくお腹が減る。

でも食べ物もお金もない。



うちには猫が居てね。


猫の餌はたくさんあった。


缶詰とかフレークみたいなやつがね。



それを最初は食べてた。


泣きながら食べてたよ。なんで俺が…なんて思いながらさ。



人間ね、生きる為には強くなれる。



幸い、家の真横が海でね。


当時は綺麗な海だったんだよ。


そこでアサリを採り、魚を捕まえ、とりあえず火だけ通して食べてた。


甘い物が欲しい時は、神社に咲くツツジの花をちぎり、その蜜を吸ってた。



近所の生ゴミ…あさった事もある。



毎日泣いてたな。


屈辱だった。


でも生きるしかなかった。


死ぬって事を知らなかった。


生きるには、どんな屈辱だろうと、それを耐え抜くしかなかった。


そんな生活の中。



俺は2人の親を憎んだ。


あんなに大好きで。


あんなに甘えたかった両親。



その愛は憎しみに変わった。



お前らなんか親じゃない。


お前らなんか人間じゃない。



俺は1人で生きていく。



誰も信じない。



誰も頼らない。



そう心に決めた。

Another Story【悪夢の始まり】。

1人で家に居る。

そう決めたのは自分で。

ただ、1人で過ごすには、小学四年生って幼過ぎた訳で。


看護士をしてた母親。

救急病院だったんでね、夜勤がもちろんある訳で。


ただ、日勤の日はね、夕方に帰宅する訳で。


日勤の日はね、いつも近くのバス停に向い、母親の帰りを待ってた。


何にもなければさ、夕方6時くらいにそのバス停に着くからね。


バスから降りた母親は、俺の姿を見つけても何にも言わない。


ただ、そのまま買い物に立ち寄り、そこでお菓子を買ってくれた。


スーパーで過ごす何気ない時間。


そこから家まで歩く何気ない時間。


そんな時間が嬉しかったのかな…。


日によってはね、母親も残業があり、そんな時は3時間くらいバス停で待っていた日もあった。



今思えば、単なる甘えたれだね。



そんな母親が。


ある日を境に…。


俺から離れて行った。


俺は小学四年生。



学校から帰宅した俺は、1枚のメモを見つけた。


そこには母親からのメモが書いてあった。



○○ちゃんへ


ごめんね。しばらく帰れないから。このお金で何か買って食べてね。


そのメモと一緒に、2万円だったかなぁ。お金が添えられていた。


この日からだね。



今の俺が作り上げられたのは。



それから数ヶ月…



母親は帰ってこなかった。



親父にも連絡ができず。



俺は独りで数ヶ月を過ごすことになった。

Another Story【会えない日々】。

親父の再婚。


その日から親父は来なくなった。


母親が夜勤の日は、近所の人に預けられた。



その家には両親が揃い、2人の子供がいた。



夜ご飯もお世話になり、そこで眠った。



夜中に母親が帰宅すると、俺は母親に抱き抱えられて家に戻ってた。



そんな日が半年くらい続いたある日。



何故だかそこに預けられるのが嫌になり。



母親に告げた。



『1人で家にいるよ。だからもうあそこには行かない。』



それに対して母親は何も言わなかった。



夜勤の日。



学校から帰り、1人で風呂を沸かし、母親が用意してくれてるご飯を温め、1人でご飯を食べていた。



夜、布団に入ると、急に寂しさが込み上げたり。



1人で居る事が怖かったり。



何か物音がする度に、怖くて眠れない夜が続いてた。



結局眠れずに、夜勤を終えた母親が帰宅。



夜中に帰宅する母親を待ち、それから安心して眠りについていた。



母親には、起きてる姿を見せたくなく。



本当は抱き付きたい気持ちだったんだろけど。



眠ったフりをして。



お帰りなさいと呟いた。




続く。
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