バトン:四日目


《雨》


傘を忘れてしまうだなんて、なんて馬鹿らしい。
天気予報では、確かに雨だと言っていたのに。

朝の自分の浅はかな考えにウンザリしながら、俺は学校の昇降口でボンヤリしていた。

運の悪い事に、学校に折りたたみ傘を置いてはいなかった。
完全に手ぶらだ。


他にも数人、俺と似たようなヤツらがいるようだった。


眺めていたら、誰かが友達の傘に入れてもらって帰るようだった。

声が聞こえたワケではないが、笑いながら二人して学校から帰っていく。


ただ、仲が良さそうな二人組。



俺の胸に、チクリと刺さるトゲ。



「あ…、透…。」

「………要か。」


幼なじみの要。
今日は部活も委員会も無いのだろう。
肩からは鞄を提げ、左手には傘を携えている。


「どうしたの…?あ、もしかして…。」

「今から帰るんだよ。」


俺は、要の言葉を遮って立ち上がった。
要は、俺の様子に困惑しているようにみえた。

「で、でも…、傘…。」

「いらない。俺には必要無い。」

要の顔を見ないように、要の声を聞かないように、俺は昇降口を出て行こうとする。


「ま…、待って!」

その俺の腕を、要は掴んで引き留めた。

「ほ…、ほら、傘ならあるから、一緒に帰ろう…?」

そう言って、にへらと笑う。

俺は、その手を振りほどいた。

「いらない。一人で帰る。」

「え…、で、でも……。」

「ほっといてくれよ。いいから。じゃ。」

「でも!じゃあ、傘を……。」

「いらないって言ってるだろうがっ!!」


怒鳴った俺に、要はビクッとその体を震わせる。

………あぁ。泣きそうな顔で俺を見るな。


「………頼むから、放っておいてくれ。……じゃあ。」


俯いてしまった要に背を向けて、俺は勢いが強まってきた雨の中を駆け出した。



雨の中を走りながら。

でも、自分が泣いているのはわかった。


もう、嫌だ。

アイツの側に俺は居てはいけないんだ。


たとえ、今のアイツが俺に拒絶された事で傷付いたとしても、未来のアイツにとっては幸せな事なんだ。

俺がアイツに嫌われる事なら、別に構わないから。

俺が、アイツの未来を奪ってしまいたくない。


アイツが誰かの隣で笑っていてくれるのなら、俺は雨にズブ濡れになったって構わない。

でも、アイツの隣に俺が居てはいけない。




俺は泣きながら、濡れながら走った。




神さま。


この赦されない恋は。



いったい、誰に謝れば赦されるのですか?






end





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唄え。



レイトン教授の映画をようやく見に行けました。

あの音楽は、映画館で聞くことに意味がある。

みすちー肌モノのオペラでした。

ナゾはゲームに負けず劣らずって感じ?


レイトン教授は、色んな歌姫達がテーマソングを歌っているからなぁ。
ホント、凄い。
次回作が楽しみだ。



マジアカで、なんの悪ふざけか、現在フェニックス組なんだ。
無理じゃ。あんな中に居るのは。
今回は7位。頑張った。




ちょっと満足しすぎて、何も出来ねーよ、コレ。←
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