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空っぽ3

貼り紙をしてから2週間位経った頃。
「あの〜入居者ってまだ募集してますか?」
待ちに待った入居者!古い家でインターフォンなんて物はなかったもんだから大きな声で中に問いかけてきている。急いで玄関へ向かう。声からして男性みたい。
「はーい、まだ決まってないですよー」
戸をガラッと開け見てみると長身の若い男性だった。目が合うとニコッと笑った。感じの良い印象。
「マジっすか!よろしくお願いします!」
「いや、ちょっと待ってください。入居するにはこちらもいろいろお伺いしたい事がありますんで、まずは中へどうぞ。」
面接官みたい〜!ドキドキしてきた。
ダメダメ冷静にならないと、、、。
「それでは、、、」
男性は投げかける質問にポンポン答えてくれた。
桜井 貢
29歳
無職
計画もなく会社を辞め、社宅も当然追い出され行くあてがないみたい。
男性だし即決は難しいけど行くところがないのも気の毒だし、、、。
「わかりました。まず一人はあなたに決定します。荷物等は勝手に運んじゃって良いですから。」
「あ、オレ荷物これだけなんで、
早速お邪魔します!」
背負ったバッグを見せながら笑った。
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