≪願いはそれだけなのに≫


ただ、そばにいたかっただけだった・・・・

本当は分かってる、そんな事は許されないって・・・・

あなたと私は敵同士だから・・・・・


でも、どうしてもあなたの傍にいたい

どうしても、あなたの傍で笑っていたい・・・・・




「望美」

後ろを振り向くとそこには大事な親友が立っていた。

「朔」

「今日も寒いわね」

そういって朔は隣に近づいた。

朔は私の気持ちを知ってる、でもそれに対して色々尋ねたりはしてこない。

望美にはその優しさが身に浸みていた。

「ごめんね、朔」

「あら、何の事かしら?」

「その・・・・・心配かけて・・・・」

「いいのよ、別に。むしろ、心配させて欲しいわ」

あなたは自分の心の内を晒したりはしないから・・・・と朔は言葉を続ける。

「だから、全然いいのよ」

朔はそう言って優しく笑った。

それを見た望美は親友に抱きついた。

朔は親友の背中をゆっくりと擦った。

「ねぇ、望美・・・・?」

「何・・・・?」

「今は、難しい事かもしれない・・・・けれど、いつかきっと一緒になれる時が来るわ」

「そう・・・・・かな・・・・・」

「えぇ、だってあなたたち二人は強い絆で結ばれているのだから」

そうでしょう・・・・?と朔は優しく笑った。

「そう・・・・・かな・・・・・」

「そうよ」

望美は最初考え込んでいたが、朔の言葉にほんの少しずつ、希望を持とうと思った。

「私、明日みんなと戦うよ」

「大丈夫?」

「うん、きっと今は・・・・・それしか、方法はないから・・・・」



本当は、戦いたくはない・・・・・

でも、今はそうするしかない・・・・

戦うことで、未来を切り開けるなら、私は剣を持つ・・・・・

いつの日か、あなたの傍にいられる事・・・・


ただ、それだけを信じて・・・・-------





将望はシリアスなので泣きたくなります・・・。(ぐすん)