《にゃんにゃんにゃん》 斎藤×千鶴

「猫の日?」

「はい、今日は猫の日だそうですよ」

学校の帰り道、千鶴は思い出したように話した。

「どうして今日なんだ?」

「2という数字が続いているからみたいですよ」

千鶴はクラスメイトに聞いた言葉を斎藤に話した

「・・・・・なるほどな」

「斎藤先輩は猫はお好きですか?」

「・・・・・嫌いではないな」

斎藤の嫌いではないというのは好きと言う意味だと沖田に聞いた

付き合い始めた当初は遠まわしな言い方になかなか慣れなかったが最近は大分分かるようになってきた

「どうして笑っている、千鶴」

「いえ、何でもありません」

千鶴はクスクスと笑い出したがこれ以上笑うと斎藤の機嫌を損ねてしまうため止めることにした。

「あ、斎藤先輩あんな所に猫が・・・」

千鶴が公園の中に入ると目の前の木には降りられずに困っている子猫の姿があった

「降りられなくなったのか」

「大変、助けてあげないと」

千鶴は木の下に行き、両手を出した

「ほら、おいで」

千鶴は宥めながら猫に話し掛けるが、猫は怖がってしまい降りてくる気配は無かった

「どうしましょう・・・・」

「こうすれば降りて来るだろう」

斎藤は近くで捨てられていた物干し竿を猫の方へと伸ばした

すると猫は物干し竿をつたって斎藤の胸の中へと飛び込んでいった

「凄いですね、先輩」

「ただなんとなくやっただけだ」

斎藤は千鶴に褒められたのが嬉しかったのか少し照れくさそうにした

「斎藤先輩になついてますね」

猫は安心したのか斎藤の胸の中で眠り始めた

「この猫の親がどこかにいるはずだ」

「それなら探しましょう」

「いや、これは俺一人でやるから・・・」

「二人の方が早く見つかりますよ?」

「・・・・そうだな、そしたら頼めるか?」

「はい、もちろんです」

千鶴は笑ってそう答えた

それに安心した斎藤は千鶴と並んで親猫探しをすることのなったのだった・・・・





猫の日ということでそれに関係した話しを作ってみましたv