話題:創作小説
こんにちは♪ヽ(´▽`)/
パチパチありがとうございます★
最初の終わり予定の10話です。
まだ話が半分位しか終ってません(^_^;)
の、のんびりお付き合い下さいませ…!
ではでは、追記よりどうぞ★
『ティニア!リオン!』
二人は、あの事件のあったガゼボにいた。
見事な迄の意気消沈ぶりだ。
リオンは敬愛するセリアに叱られた(そもそもの原因はリオンにあるにしても、だ)し、ティニアはティニアでセリアに愛するアリルを悪く言われたので元気が無いのだろう。
(げ、元気付けなきゃ…!)
意気込んで前に出ようとすると、ジャミルに無言で腕を掴まれ、静かに首を振られた。
(今は、何もするなって事…?)
リオンは反省の意も含まれるにしても、ティニアは…。
(でも、慰める事が出来るのは…。
本物のアリルだけよね…)
偽者のセリアが声をかけた所で、得られる喜びは空虚なものだろう。
そっか…と得心して、素直に従う。
『陛下に挨拶は済ませたし、1度戻るぞ』
『あの…。アリルにいさま?』
『うん?リオン、どうした?』
おずおずと話しかけられ、なるべく『アリルらしさ』を意識して話す。
ここで身バレする訳に行かない。
『今回の事は、本当にごめんなさい。セリアさま…。陛下にも後日改めてお詫びを申し上げたいと思います…』
(やけにしおらしいが、こりゃ相当絞られたな…)
いつに無く涙声のリオンに、同情の色を隠せない。
が、これも良い薬になるだろとジャミルは特別話に割り入る事はしなかった。
『別に、そんなの良いのに…』
『『『え?』』』
ウッカリ、本音を漏らしたのは流される事無く3人の耳にしっかりと入り、即座に聞き返された。
普段のアリルなら失態に対して詫びを不要と言うことなどありえない。
(しまった…!)
ああ自分はやっぱり甘い人間だ女王の器なんかじゃ無いわよねと、後悔するも、後悔して事態が改善する訳も無いので慌てて否定する。
『いやいや!ぼ…、ぼくに対しては謝る必要なんか無いが!
セリア陛下には後日ちゃーんと、謝るんだぞ?』
うんうん、と無駄に大きく頷いてみた。
ジャミルが何か言いたげな温い視線を放っていたが無視を決め込み、リオンとティニアを促し今度こそ漸く帰路へとついたのだった。