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刻音


暗い部屋に響く時計の音



それは酷く耳障りで




僕の頭の中でぐるぐると渦巻く


その音は一体何の時間[トキ]を刻んでいるのか


狂うこともなく1秒1秒確実に刻まれる





カチ カチ カチ カチ



一定のリズムで僕を追いかける


カチ カチ カチ カチ



刻むスピードは変わらない



なのにその音は僕を追い詰めるように迫ってくる




逃げるように早くなる鼓動



追い付かれないように



捕まらないように





捕まれば最期



この夜のような暗闇から二度と抜け出せないような気がして



ただ ただ 必死に逃げる







カチ カチ カチ カチ



酷く耳障りな音


それはきっと



終わりへの時間[トキ]を刻む音





4月25日




4月25日



春の空気が初夏の空気に変わりはじめる頃



なんでもないようなこの日



でも すごく特別な日


大切な君が生まれた日

4月25日



春の空気が初夏の空気に変わりはじめる頃



なんでもないようなこの日


君が生まれたんだ




明るくて 優しくて

強くて しっかり者


でも 本当はすごく強がりな君



ひたむきで 一生懸命で

他人にも 自分にも厳しくて


自分の道をしっかりと進んで行ってる君



僕はそんな君が大好きだよ


僕はそんな君を尊敬してる






君がこの世に生まれたこと


君と僕が出逢えたこと

それは一つの奇跡



僕はこの奇跡に本当に感謝しているよ



ありがとう


生まれて来てくれて



ありがとう


僕と出逢ってくれて









4月25日



大切な君に 心からの祝福と



たくさんの“ありがとう”を―――





tear






ふいに零れた涙



なぜ泣いているんだろう?



自分でもわからない







でも 胸が痛いことだけはわかる


締め付けられるように


辛くて……

苦しくて……





でもなぜ苦しいのかもわからなくて……




ただ ただ 涙が溢れる








ふと 頭をよぎったのは



愛しい君の姿



愛しい君の声




愛しい君の温もり




愛しい君の……








なんでだろう


辛いと君の姿を想い出す





でも


想うと余計に辛くなるんだ……




会いたくて……



触れたくて……



抱きしめたくて……




叶わない想い






苦しい……


辛い……


せつない……








会いたいよ……



愛しい君に……



抱きしめて欲しい……



こんな僕を……




そっと……


ぎゅっと……











勝手に溢れた涙は



君を想う涙に変わり



静かに流れ続ける……






好き ──雨の夜の想い──

雨が降る夜の世界


並んだ二つの傘

耳に入るのは雨音と通り過ぎる車の音





『好き』


隣を歩く君に

僕は小さく想いを告げた


何度も何度も

壊れたラジカセのように





『好き?』


隣を歩く君に

僕は静かに問い掛けた


何度も何度も

小さな子供のように






言葉がなくちゃ怖くなる


君が本当に僕を愛してくれているのか……




君を信じられないわけじゃない



僕が弱いから


言葉で確認しないと不安になるんだ……


僕が我が儘だから


僕が君を想うくらい君に僕を想っててほしいんだ……








『好き』


俯き歩く僕に

君はそっと言ってくれた


何度も何度も

僕を安心させるように





『好き』


俯き歩く僕に

君は優しく言ってくれた


何度も何度も

『大丈夫だよ』と微笑むように







頬をそっと涙が伝った





君の温もりが嬉しくて……



僕の弱さが腹立たしくて……









ごめんね


こんなに弱くて……




ごめんね


こんなに我が儘で……







ありがとうこんな僕を『好き』と言ってくれて



ありがとう


僕の心に気付いてくれて






きっともっと強くなるから



『大丈夫だよ』って

君を支えられるように




これからもっと強くなるから



『好きだよ』って

胸を張って言えるように……







僕の頬を流れた涙は


空の涙に流され


静かに消えた……


can't anything

離れて行く背中


届かない手



呼び止めようとしても


声がでなかった



追いかけようとしても


なぜかその場を動けなかった




消えていくあなたの姿を


ただ 見つめるしかできなくて


見えなくなっても佇んだまま






締め付けられる胸


頬を伝う涙



後悔と孤独感でいっぱいになった






なぜ呼び止められなかったのか

なぜ追いかけられなかったのか





なぜ最後に抱きしめることもできなかったのか……




自分が情けなくて

自分に苛立って

自分が嫌になった……






知っていたのに


あなたの気持ちも



わかっていたのに


僕がどうしたいかも





なのに


何もできなかった……





あなたの姿は夜の闇の中


静かに遠くへ離れていった……






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