話題:旅行






取り敢えず、如何したらヨイのか解らなかったので、とめこさんに御電話。
……数年ぶり位に電話をしたような氣が致します。


「今、かけようと思ってた」らしいとめこさんに、状況確認からスタートです。
(旅行会社とのやり取りも書類も、全て彼女が管理しているので……)


要約すると
・今の儘だと和歌山には辿り着けない
・しかし今回キャンセルした場合、払い戻し等が如何成るのかは明記されて居ない
と、云うことらしいです。
時間が時間ですから問い合わせる訳にもゆかず、かと云ってだらだらするには時間も無い。何故ならば7時半前には新幹線に乗り込むから←
悩む時間も考える時間も、組!には無いのです……!
「みどりの窓口が6時から」だと云うので「待ち合わせを1時間繰り上げよう。取り敢えず、駅にはゆく!」と、けんこーは決断。
4時45分に起床、5時58分着辺りの電車に乗り込み、無事とめこさんと合流です。


本來乗りたかった、運休1本前の自由席に変えられないかと窓口で相談するも
「それは無理なので、こちらの切符を持って旅行会社から返金手続きを……」
との事。
しかし諦めたらそこで試合終了ですから
「じゃあ自由席、空いてますか?今、買います」
と、交渉開始。
4時間近くかかる特急ですから、組!財布の中身(二万円ちょっと)がふっ飛ぶ覚悟でしたが、何と一人三千円ちょっと!
金額に安心し
「と、云うか、指定席でキャンセル出て居ませんか!?」
と尋ねると、さも当然のように「有りますよー」。



【組! は しんぐう への きっぷ を てにいれた!】



…………勝った!!




これで理想通り早めの午後に新宮到着、直ぐ様車を借りて宿に引き籠れば、最惡の状況は凌げます。
改めて打ち合わせをする為に、駅前のマックに移動。
当初の予定より早い、6時37分の新幹線に乗る為に手短に行動の復習(+けんこーさんはトイレで化粧←)。
一連の流れを確認し、新幹線で東京駅へ。
東京駅では駅弁を購入し、一服し終わったところで名古屋への新幹線が到着。



……無駄が無い。
流れるような行動。
今日の組!は一味違う、何か持っているぞ……!



駅弁を食べつつ名古屋での乗り換え口を確認。
何故ならば、乗り換えに使える時間が5分程度しか無いぎりぎりっぷりだからです。
慣れない名古屋駅での、荷物を担いでの移動……。
組!の命運はここで決まる、と云っても差し支え無い大一番です。
調べてみると、北乗り換え口を通るらしい。
最寄りの階段に停まる車両を調べると、7号車。




組!が乗っている車両、
それは7号車!!
しかも先頭席!!




キタ――(・∀・)――!!




これは持っています。
確実に持っています。
寧ろ呼ばれている。
組!は熊野の神様に呼ばれている(確信)!!





安心したのか、あっと云う間に寝落ちるとめこさん。
いつもは嘔吐に苦しむ手前も多少うつらうつらして居たので、吐かずに済みました。
(睡魔って偉大ですね)




到着5分前には荷物をまとめ、ドアの前でスタンバイする組!。
愈々勝負の時です。
車両が停まる直前に、降りるべき階段を確認。
扉の開きと同時に飛び出すとめこさん。
先頭を切って階段を降りる組!。
キョロキョロと辺りを見回すとめこさん、北乗り換え口を発見!ついてゆくけんこーさん!
そして今、スタンバイして居た切符を改札に通し……









ぴんぽーん


ぴんぽーん









閉まった――――!!
とめこさん、改札口に阻まれた――――!!!
有人改札に居た、学生さんのようにとぅるんとぅるんした駅員さんに切符を見せ、
「通れないんです!」
と、詰め寄ると……

「あ、新宮いけません」
「は?」
「運休なんで」
「運休の1本前の切符なんですけど……!」



「あぁ、これも運休に成ったんで。さっき」





…………





………………








がちでフリーズし、返事も出來無いとめこさんから
「ちょっとすみません」
と、切符を毟り取る、とぅるんとぅるんの青年駅員さん(眉毛が鋭角)。
何やらサラサラーっと書き


「はい、じゃあ自由席だけどコレで東京帰って」



…………



まさかの「東京帰れ」。
オブラート零で「Go、home」発言を頂く組!。
兄ちゃん、クールだな!
若さって勢いだな!
「必要だったらこれで……」とか無いんですね!
まさか駅員さんに今後の行動を断定されようとは!
……とめこさんは相変わらずフリーズして居りましたが、組!の後ろには長蛇の列が出來て居た為、彼女を引き摺って待合室へ移動。




待合室は人で溢れ返って居りました。
重たい名古屋の空からは、いつの間にやら雨が降りだして居りました。







続く。