前後してしまいますが、借りたDVD感想の回です。
大分経ってしまったのと頭が回らないのとで、今回は簡単な備忘録です。
但し相変わらずネタバレアリの個人的なアレこれです故、閲覧の際は御注意ください。
ではでは。
話題:映画感想
そう云えばコーエン兄弟作品を観たことが無いな、と氣付いたので、ファーゴを借りてみました。
クライムサスペンス、とのことでわくわくです。
・全体的な印象として、白が焼き付く作品。
・そして何故か「神さま目線の映画だな」「パズルみたいな映画だな」と感じました。
・惡い方へと転がり落ちてゆくアリサマはとてもリアルだけれど、神さま目線なので「必死な人間のコミカルさ」が皮肉にも浮かび上がる。
・パズルみたいな、と云うのは矢張り神さま目線を感じていて「オートで完成していくパズルを眺めているような心地」に成ったからです。
・作中の人物は大半が悲惨(色んな意味で)ですし、「実話に基づいた」と冒頭にあるので深刻なんだ……とは思うものの
矢張り氣付くと俯瞰して観ているような奇妙な感覚の映画でした。
・と、思ったら最後の最後で「実話です詐欺」が判明。
・うぉいッ!
でも悲惨な現実は無くて良かったね……。
・些細なことから転落していくのは意外と容易だな……と云う怖さはありました。
リアルですし。
しかし矢張り何処か「登場人物を馬鹿にしてる?」と問いたく成る、シニカルな空氣が拭えない……(笑)。
・人間ミンチの絵面インパクトはあれど、あれすらちょっと「面白く撮ってる!?」と聞きたくなる妙な構成。
・輪を掛けて役者さんが濃いです。
見た目から濃い(笑)。
完成された絵に向けて、ぱちぱちとピースをはめてゆくような作品でした。
「謎の解明」とは無縁な作品なのに不思議です。
生と死を対比しながらも、矢張りどこか小馬鹿にしたシュールさが漂います。
コーエン作品は先述の通り未開ですが、バリバリのブラックユーモア作品が有ったら観てみたいなぁ……。
おしまい!
蛇足ですが。
人間ミンチと云うと昔々の刑事漫画で
「殺した人間をミンチにして鯉の餌にした」
と云うシーンが幼心に強烈に刻まれました。
豚の餌にする、とか。
確かに食わせるのが一等合理的な氣がしますが、矢張りベストは
「誰にも知られずに殺して、誰にも知られずに山に捨てるbyケイゾク」
なんだろうなぁ……とも思います。
(マァ今回の殺人は想定外の産物なので、全く関係ありませぬが←)