*薬研*
『今日も駄目だったか。ごめんね、薬研。』
「別に大将が悪いって訳じゃないだろ。」
『いや、私の審神者としての力が弱いばっかりに・・・一期一振を未だここに呼ぶことが出来なくて、粟田口のみんなにとても申し訳ない。』
「何言ってるんだ大将。アンタはよくやってくれている。兄弟達もそう思っているし、そんなに気にしないでくれ。」
『そう言われてもな。江雪が来て左文字の兄弟が揃ったあの日、再会を喜んでいる風景を見てた粟田口みんなの顔が頭から離れなくてね。』
「兄弟達なら、大丈夫だ。一兄が来るまでは俺がしっかりと面倒を見る。まぁ大将からして見れば、頼りないように見えるかもしれないが。」
『そんな事はないよ。でもね薬研、今居る粟田口の中で、私はお前が一番心配だ。』
「何でだよ?」
『今居る中で薬研は一番上でしょ?一番上は、なかなか甘えられないからね。寂しいとか会いたいとか、あまり口に出せないでしょ。』
「いや大将、俺は別に・・・」
『そうなの?薬研と少し立場は違うけど、私は寂しかったよ。』
「?」
『姉と兄が数年家に居ない時があってね。今までずっと一緒だったからさ、居なかった時は寂しかったよ。だから、私としては早くこの本丸に一期一振を呼んで薬研の色んな負担を少しでも減らしたい。』
「・・・」
『それに口ではそう言ってるけど、やっぱり寂しいもんでしょ。だからほら、』
「な、何だよ大将。」
『おいで、薬研。』
「だ、だから別に俺は、」
『ふむ。薬研、お前は私の事が嫌いか?』
「?大将の事が嫌いな奴なんているのか?」
『さぁ?でもそう言ってくれるって事は、薬研は私の事が嫌いじゃないんだな。じゃ、来てくれないなら私から行く。』
「ちょ、大将!!」
『他の粟田口の子は甘えに来てくれるのに、お前だけいつも来てくれない。兄弟達をいつも気に掛けるのも良い事だけどね、薬研。』
「・・・何だよ?」
『あの時、お前も寂しそうな顔をしていたよ。そして今もね。』
「・・・」
『一期一振だけじゃなく、他の兄弟達も呼べるように頑張るから、もう少し待っててね。』
「あぁ・・・ありがとな、大将。」
アニメのさ、一期一振を待つ薬研が、見てて切なくて、そして一期一振が来た時の薬研の泣きそうな顔と喜んでる顔がね、なかなかに印象的で。
なので、前からちょっとね。薬研とこんな会話がしたいなー、なんて。短いけどね(笑)
しかし刀達の喋り方難しいな。