誰かさんが、あの人はまるで鋭く尖った刃だと言った。
俺はすぐ否定した。
あの人は本当はシフォンケーキのスポンジみたいにやっこいんだよ、と。
誰かさんが、あの人はまるで狼のようだと恐がってた。
俺は笑ってやった。
狼なんてとんでもない。あの人は縁側であくびしてる猫だよ。
誰かさんが、あの人は冷たい氷みたいだって。
俺はホッカイロ代わりにずっと両手をくっつけてた茶をすすった。
あの人みたいなぬるさだ。
あの人が自分のことをクズだって言う。
俺は直ぐ様抱き着いて愛を叫ぶ。
笑ってくれよ、ハニー。
2013-4-24 21:09