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話題:突発的文章・物語・詩
「ヘマやったな」
「ホントにね、僕もこうなるとは思わなかったよ」
美玖は両端を警官に固められパトカーの中央に座らされていた。
運転席にも警官。
助手席には帝がいた。
「こんな子が本当に殺人なんて・・・」
チャリ、チャリ、と車の振動に合わせて手錠が鳴る。
帝はさっきからその音が異様に気になっていた。
「こんな子でも人は殺せんだよ、気をつけるこった」
帝が煙草を取り出そうとして運転手に止められる。
「パトカーは禁煙ですよ」
「固いこと言うなよ」
「臭いでバレるのでダメです、僕まで怒られる」
後ろの席からクスクスと笑い声が聞こえる。
美玖が笑っているのだ。
「いんじゃない?煙草ぐらい。きっとバレないよ」
「きっと、ね」美玖がニヤリと笑うのがバックミラー越しに見えた気がした。
同時にバンっと爆発音がするが、すぐにそれが何か認識出来ない。
運転席から「ぐぁ!!」という声が聞こえたかと思えば車が蛇行してガードレールに衝突。
さらに続けざまに発砲音が鳴る。
「ごめんね、ミカちゃん」
「クソッ」
手錠の鎖が切れた美玖がパトカーのドアを開けて警官を蹴り出す。
「殺人鬼は、殺人鬼らしくね」
銃を帝に見せつつ逃走を計る。
雑木林に逃げ込もうとしたところでもう1度発砲音がした。
美玖が転がるように倒れる。
「撃つなぁあああ!!」
帝の声に銃を撃った警官が驚いて帝を見た。
帝はその警官を無視して美玖のもとへ駆け寄る。
「おいっ!しっかりしろっ」
「うっ、・・・おっさん?」
「俺は木戸じゃねーぞ、しっかりしろ!」
美玖の腹が赤く染まっていく。
弾は貫通したようだ。
「僕より年上なんだからおっさんで間違いないでしょ?」
「救急車!!早く救急車呼べ!!」
「僕を助けるの?ダメだよ・・・」
「うるさい、黙れ」
美玖の腹を圧迫するが、血が止まる気配はない。
帝は舌打ちをしながら頭は冷静に分析をしていた。
「(弾はぎりぎり急所を外れている、血さえ止まれば・・・)」
「ダメ、僕は捕まるわけにはいかない・・・」
「どうぜお前の飼い主に被害が及ぶとかそんな事考えてだろ、余計な事考えるな」
帝の耳に遠いながら救急車のサイレンが聞こえてきた。
***
映画見たら書きたくなった笑
この後美玖は助かる予定。
そして病院で木戸に拉致られる予定。
(ふと思ったんだけど、手錠かけられて自分の手錠の鎖撃てるんだろうか?)
ホントは今ほのぼのBL臭漂う吸血鬼の話書きたいんだ。
前とは反対でパメラが吸血鬼でアイルが血を吸われる側の話。