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トップ絵更新と過去の絵

とりあえず移転して最初の環境整備ということで

トップ絵を作りました

ただ、デジタルで絵を描く環境が無いので

ボールペンでイラストを描いてスキャンして取り込んで

ペイントで色をつけただけという低レベルなものですが

お許しください。



上でもいった通りデジタル環境は無いので

基本的にはアナログで落書きしていきます

こちらは過去に描いたイラストですが

(確か一昨年のクリスマスのときの絵)


//static.mblg.tv/upload/g/grater/material/3.jpg




描いてあるのは小説「fairy」の

主人公・古賀龍助とヒロインの笹峰玲奈



こんな雰囲気のイラストと小説をちまちまと更新していきますので

よろしくお願いします



ではでは

「sogno」更新

環境整備がてら小説「sogno」を3話更新しました

内容はまだ序章です

是非読んでみてください



近況はといいますと

特に何もありません←

就活も終わり

今は研究しながら適度に遊んでだらけております

研究室には短期間の留学生が来たのですが

自身の英語力では意志疎通が困難で

己の非力さを嘆いてるもようです



あーでもあと二週間で国際学会の論文を書かねば……

では

小説「sogno」第3話 −物語の始まりB−

船は大きな汽笛を鳴らし、港を出港する。

壁にしか見えなかったファントムドームの全貌が見え始め、最終的には小さなドームと化していく。

「これって俺の夢だよな……?」

あまりにも鮮明な光景にテルは呟き、自分の頬をつねる。

「イタッ! 夢……じゃない?」

テルは目を見開き、ゆっくりと海のほうを見つめた。

「もうここはテル様の夢ではありません…」

仮面の男はゆっくりと仮面を外した。

仮面の男は白い髭を生やした初老の男であった。

「俺の夢じゃない?」

テルがそう呟くと老人は頷く。

「私はロウ…あなたの父であるテラス様の命令でテル様を迎えに参りました。」

「父さん? 俺の父親は原因不明の病気で……」

テルは寂しそうにそう呟く。

「それに、父親の名前は、英[ひで]だ。」

テルがそう言うとロウは首を横に振る。

「テラス様は死んでおりません。テラス様に息子がいたことは私も驚きましたが……テル様はテラス様にそっくりなので親子であることは間違いないでしょう。おそらくテル様の言う父親とは育ての親の事なのでしょう。」

テルは理解不能な事実を告げられ、何も言葉が出ないままロウのことを見つめる。

「テラス様がおっしゃるには、テル様をあえて完全に離れた場所で生活させることで良い価値観を身につけて欲しかったと。」

「ま、待てよ……意味がわからねえ。何だこの夢は……気分が悪い。」

テルはそう言って拳を強く握り締める。

「もう、ここはテル様の夢の中ではありませんよ。」

ロウはそう言ってにっこりと微笑む。

「ん? もう? もう俺の夢じゃないってどういうことだよ?」

「先ほどのファントムドームの中がテル様がいた世界の人の夢の世界です。」

そう言ってもう小さくしか見えないファントムドームを指差すロウ。

「そのファントムドームを出てしまうと、そちらの世界『ヴェリタ』では原因不明の病気で死んだこととなります。」

「は? ちょっと待てよ!」

テルが慌ててロウに詰め寄る。

「出たら原因不明の病気になるだと?」

「ええ、そうです。」

「ふざけんな! 俺も出たじゃねえか!」

「ええ、そのつもりで連れてきましたから。」

ロウは平然とそう答えた。

「俺は死にたくねえよ!!」

テルがそう叫ぶと突然、世界がぐるぐると回りだし、テルは何かに吸い込まれるような感覚に襲われる。

テルはその感覚の中でもがこうとするも何もできずに吸い込まれていった。

一度黒い闇に包まれた後、白い光が舞い込んできた。





「はぁはぁはぁ……夢・・・・・・か?」

照が気がつくとそこは保健室のベッドであった。

小説「sogno」第2話 −物語の始まりA−

「ここは?」

照が気がつくとそこはなにやら幻想的な空間に立っていた。

煙のようなものが形を成してはまた煙に戻り、また違う形を成す。

「俺は…何でここにいるんだ?」

照がそう呟くと周りの煙が突如動き、瞬く間に公園を作り出すと、照の前を小さな子供が走り抜けていった。

そしてまたすぐに公園は姿を消して、煙のようなものが照のまわりを漂う。

コツコツと足音が聞こえ、照がそちらを向くと先ほどの仮面の男が姿を見せた。

「お前!?」

照の頭に記憶がよみがえる。

「そうだ、俺はテストを受けていた! そしてお前に驚いた俺は保健室に連れていかれ、眠気に襲われた……夢か?」

「ついて来て下さい…」

仮面男は照の質問には答えず、後ろを向き歩き出す。

照は面白くない顔をしながらも後を追って歩き出した。

歩く二人の周りでは目まぐるしく煙が姿を変えては小さな世界を作り出したり、時には人の姿が垣間見えたりと照にとっては驚きの連続であった。

仮面男はそんな照をお構い無しにどんどん先へと進んでいく。

「これが俺の夢なら……起きればいいんだ。」

照はそう自分に言い聞かせ、仮面の男を怪しく思いながらも後を追って歩いていく。

煙がドラゴンの形を成し、照に向かって吼えた。

照は驚いて腰を抜かすもドラゴンはすぐに姿を煙に変えて消える。

慌てて照は立ち上がると平静を装いながら仮面男の元へと走っていく。

「ここはファントムドーム……人の夢を具現化する場所です。」

仮面男がついに口を開いた。

「ファントムドーム?」

「そうです。そしてここがそのファントムドーム唯一の出口となります。」

仮面男が立ち止まるとそこは半透明な壁がそびえて立っていた。

壁の上は確認することが出来ず、左右にも切れ目は見つからない。

そしてその壁に一人が通れるくらいの小さなアーチ上の穴が開いていた。

「ついてきて下さい。」

そう言って仮面男はゲートのような穴の中へと入っていく。

照は少し迷いながらも仮面の男を追って穴の中へと入っていった。

(夢ならば起きればいいんだ……)

一度失われた光が、今まで以上に照にあたる。

まぶしくて閉じた目をゆっくりとあけるとそこには広大な海と青空が出迎え、静かな波音が聞こえてきた。

そして足元は港のような場所で右手には大きな船が停泊していた。

「ここが「Sogno」です。」

小説「sogno」第1話 −物語の始まり@− 

2013年1月7日

クリスマス、正月と2大イベントを終え、天津照[あまつてる]は高校2年目の3学期を迎えた。

天津照はサッカー部のエースを務め、春の大会に向け励んでおり、勉強面では平均点くらいの凡人だ。

照はいつものように教室へ入り、自分の席に座る。

「ちゃんとテストの勉強してきたか?」

照が座るや否や前の席の田部大輝[たべだいき]が話しかけてくる。

「まぁぼちぼちね。」

彼らは今日、新学期早々宿題テストとか言うテストを受けなきゃいけないのだ。

「宿題テストってよ、結局宿題やっても点取れねぇよな……」

「確かに勉強しないと低くなるよな…」

大輝の言葉に返事をする照。

「ずるいぜ、宿題なんて名前付けといてほとんど実力テストじゃねぇか!」

そんな大輝の嘆きなど学校が聞いてくれるわけもなく今年も宿題テストが催されるのだ。

そしてチャイムが鳴り、テストが始まる。

教室の中は静寂に包まれ、皆が答案と睨みあいを始めた。

「迎えに参りましたぞ、テル様。」

照は突然の声にびくっとなり、視線を横へと向ける。

すると隣には黒いローブを身に纏い、なにやら怪しげな装飾を取り付けた人が立っている。

照は声が出そうになるのを堪え、順に目線を上に持っていった。

「うわぁぁぁ!」

不気味な仮面が目に入るとついに耐え切れず、照は声を出しながら反対方向へと椅子から転げ落ちた。

身に着けていた鍵のネックレスが床に当り、カランカランと乾いた音がなる。

照の言動に仮面の男は一切動じず、まっすぐに照を見下ろしている。

逆に先生やテストを受けている生徒たちは何事かと照の方を眺めていた。

「どうしました、天津くん?」

試験監督をしていた先生が急いで照のもとへと駆け寄る。

(な、何なんだ!?)

先生は仮面の男に気がつかないだけではなく、体をすり抜け何も無かったかのように照の顔を覗く。

「うわあああ!」

照が再び叫び、仮面の男の方に目をやると男の姿は消え去っていた。

「え? いや、あの……」

照の顔が青ざめていたため、先生はすぐに照を抱え、保健室へと連れて行った。

そして保健室のベッドに横になった照は何かに誘われるように眠気が襲い始める。

(…何なんだ…幻覚か?…よっぽど熱があるんだろうか…眠い…)

照はそれに逆らうことも出来ずに瞼を閉じ、眠りの世界へと入り込んでいった。



「迎えに参りましたよ、Sogno[ソグノ]へ…」

眠りに入った照の傍らには先ほどの仮面の男が立っていた。
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プロフィール
graterさんのプロフィール
性 別 男性
年 齢 34
誕生日 2月28日
地 域 愛知県
系 統 普通系
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