ちぇり!
贈り物(殺し屋/柳×幸村♀)
2011.12.13.Tue 22:31

「精市、買い物に付き合ってくれないか」
「いやだ」
「何故だ?」
「昨日、仕事だったから。疲れてんの。そっちこそ、何で俺なの?仁王でも連れて行けば良いじゃん。」
「仁王が来てくれる訳ないだろう」
「俺も行く訳ないじゃん」
「質問に答えていなかったな。俺は精市と一緒に行きたいんだ。精市と一緒に買い物をしたい。」
「……」
「駄目か?」
「……」
「……」

「…そ、そこ迄言うなら、行ってやらない事も‥ない…」

「来てくれるのか」
「かっ勘違いするなよ!俺は、お前がそんなに頼み込むから仕様が無くだなあ!!」
「そうだな。有難う、精市。」
「……うん」



「蓮二、足疲れた」
「まさか。夜はあんなに元気に動き回るじゃないか。そんなに柔な身体じゃないだろう。」
「あれは仕事だから。仕事中は集中しているから、疲れなんて感じないんだよ。」
「ほう。中々のプロ根性だな。」
「如何言う意味?」
「流石、と言う事だ」
「むぅ…」
「此の辺りだったな」
「何が?」
「此方だ、精市」
「ちょっ…。そっちは通りを外れるぞ!危ないって…!」
「在った。此処だ。」
「は……何、此の寂れた店…」
「精市は頭が良いな。そうだ、此処はお店だ。」
「そう言う問題じゃ…!」
「入るぞ」
「えっ!れ、蓮二?!」
「ん?店主は…奥か。すまん、俺だ、蓮二だ。」
「…知り合いなのか?」
「いや、昨日会ったばかりだ。注文していた品をな。」
「はいはい、待たせちまったねえ。おや、可愛いお連れさんだね。」
「えっ」
「有難う御座います」
「あ…有難う…?」
「見れば見る程、別嬪さんだ。きっと、とても似合うと思いますよ。」
「俺もそう思います」
「??」
「…はい、代金は確かに。では、此方がお品になりますからね、くれぐれも落とさない様に。」
「有難う。天気が良くないようだし、今日は此れで。また来る。」
「はいはい、またお願いしますね」
「行くぞ、精市」
「あ、うん」



「精市、今日は付き合ってくれて有難う」
「…まあ、たまには買い物も良いな。運動になる。」
「はは、そうか。……精市。」
「うん?」
「此方を向いてくれるか」
「何?」

すっ…

「へ…」
「うん、よく似合っている」
「…簪?俺、あんまりこう言う女っぽいのは苦手だって…。」
「精市の事を考えて作ってもらったんだ」
「え?!」
「うん…うん。予想以上に似合っている。良かった。」
「…お‥俺の事を考えて、作ってくれたの?」
「まあ、作ったのは俺ではないが」
「……」
「…矢張り、気に食わなかったか?とても似合っているのに。」
「っ!」
「済まなかったな」
「ち、違う!その…!」
「その?」
「……っ、

 あ……有難う…」

「……ああ、此方こそ」
「……帰る」
「精市」
「…何」
「空が晴れてきた。もう少し、此の侭歩かないか?」
「……お腹空いた」
「では、団子でも食いに行くか」
「…うん」





+++++
幸村は仕事一本で生きてきた為、柳が言っている事をたまに理解出来ていないと良い。
萌える。
柳の前だと乙女な幸村。


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