御承知のとおりオレは自転車が大好きで、歴はもうすぐ丸10年を数える。



その間、ただ乗り回すだけではなくメンテの技術もそれなりに修得し今では大抵のことはこなせると思っている。








しかし一方で。


それをやるには熟練を要するとか、高価な特殊工具が必要なメンテの場合は然るべき代金を支払ってプロの手に任せることにしている。

そーすることで大切なモノがベストコンディションを保てるのであれば迷わず依頼する。












さて。



最近ちょいちょい出入りしている金物屋にこないだ一本の古い包丁を研ぎに出した。


これはオレが引っ越しをするのに前の家の整理をしていた時にキッチンの収納の奥で見付けたものだ。







パッと見ても切れないことはないが十分な仕事をするとは言えない刃の状態だった。



生前、おふくろさんがまだ元気で台所を活気づけていた頃に使われていたと思われる包丁。








おふくろさんはオレ等にいつも美味しい食事を用意してくれてはいたが、どうやらこのような道具の手入れだけは最後まで不得手だったようで研いでは失敗、研いでは失敗のエンドレス(笑)



多分にこの包丁はいよいよ研ぎに辟易したおふくろさんが仕上げを諦め、新たな包丁を購入したあと出番を失ったのだと思われる。






オレは既に拘りの包丁を購入していたが、この包丁を引き取ることにした。

おふくろさんの手垢が染み付いたこの包丁を近いうちにしっかりメンテして使おうと思ったのだ。








工業高校の建築科を出たオレはカンナの研ぎくらいなら今でもどーにか出来るかもしれない。




だが包丁を研ぐにはあまりにも経験不足で明るい結果は期待しにくい。

ここは自転車同様、包丁をベストコンディションに持っていく為に素直にプロの手に委ねることにした。










仕上がりは一週間後。









料理なんてからっきしでよちよち歩きだが、使うのが楽しみだ。









ところでおふくろさんよー






いつぞやの裁ち鋏もそーだが、使いにくくなったからって刃物をそのまんまにしといらいかんぜよー(笑)