映画の情報量


ちょっと個人的に気になる記事を読んでしまったので…

映画って楽しいですよね。
観る人によって様々な捉え方があると思います。
そして、評価も様々だと思います。
一つ言いたいのは、その映画がどうして作られたのか、何を伝えたかったのか汲み取ること、です。

私の好きな映画でパンズラビリンスが有ります。
その映画の感想を書いてる方が居て、読みました。

このヤギみたいなのなんなの?前観たスペイン映画にも居た〜
スペインってこんなんばっかなの?映像は綺麗だけど痛いのばっかで嫌だ〜
中の中って感じかな〜

ざっと纏めるとこんな事が書かれていました。
スペイン映画、という事が分かっているのはとても良いのですが、この映画で、パンはどんな位置にいるかはキャラクターのセリフから読み取れます。
ヤギみたいなの、ではなくこれはパンという牧羊の神様です。
そして、ヤギのツノはサターンという悪魔の象徴でもあります。
これは、見る人によってはどちらにでもなる事を表していると思います。
主人公の女の子から観れば戦いを勝利へ導く神。
そして、召使いの女性からみれば悪魔。
また、この映画は女の子が現実の重みに耐え切れずにファンタジーな世界へ逃げてしまう事が題材です。
いくら痛みを与えられても大人は現実を見続ける。夢は見れない。それは全てが悪魔に見えてくる。

これは、人の認識に対する違いを描いた映画だと思っています。
痛みは一番の重要ポイントです。
寧ろ、痛みがなければ成り立たない話で、それをわかりやすく戦争という場面に置き換えて描かれています。

映画は見る人によってここまで情報量が違うものなのだな、と思いました。
知識が無ければ楽しめない、という映画ではありませんが、知識が有ればより楽しいものになります。
私も神話に詳しくはないのでパンは知らなかったのですが、明らかにこの映画の創作ではない事はすぐに分かったので調べました。
映画は観ようによっては本当にたくさんの知識を得る事が出来ます。
なんだか、おざなりに観てこの様な評価がされてしまうのはとても悲しく、残念に思いました。

私もただたんに趣味で見る映画も有るので、これはちゃらんぽらんにワクワク楽しんで観よ〜と思って借りてきた映画はそこまで真剣に観ませんが…
評価とは、きちんと感じ取り、どこがどう駄目で、どこが良かったのかを言えるくらいになってからするものだと考えています。
ただワクワクする映画は楽しかったで終わりでいいと思うんですよね…
そんな事を思った夜中でした。

添付は遅ばせながらハロウィンに描いた彼です。