2014-10-25 17:34
前回言ってた映画ですが、シンシティというアメコミが元の映画です。
複数あるエピソードを詰め合わせた映画で、若干登場人物などに繋がりのあるものです。
作中ずっとほぼ白黒で、血が逆に白かったり、少し不思議な映像で構成されてます。
カメラワーク等全体的にゲームみたいな映像で、少し不思議な感じがします。
その映画のEP1がとても良かったので!
ネタバレになるので折りたたみます。
正直、EP3は、なんだこれ?状態だったので1と、2はまぁ…な感じだったのでご興味のある方は映画観てみて下さい〜
EP1ですが、ブ男が美しい女性を抱いて、初めて人間のぬくもりを感じた、というところから始まります。
自分は見目がとても悪く、誰も相手にしてくれない事がわかってます。なのに、天使の様に美しい女性ゴールディにマーヴは心惹かれます。
そして、ゴールディはブ男(以後マーヴ)との事後ベッドで亡くなります。
マーヴは殺し屋で他方から恨みを買っていたので、きっと自分を殺人犯にする為に誰かがゴールディを殺したのだと、ゴールディの復讐を誓います。
復讐するのがこのストーリーの全てなのですが、その内容が素敵で
追ってくる警察を殺し、ゴールディを殺した犯人を聞き出すためにマフィア等を痛め付けて殺します。
そして、マーヴは自分は快楽殺人者なんじゃないかと思い、薬を飲んで落ち着こうとします。
そんな中、マーヴは度々ゴールディを夢見るんです。
そのゴールディは車でマーヴを跳ね飛ばしたり、マーヴを殺そうとしてきます。
しかし、マーヴはゴールディは死んだんだ、これは幻覚だと。
そして、ゴールディにやられて椅子に縛り付けられている所でマーヴは目を覚まします。周りには複数の女。
目の前にはゴールディ。
視聴者は、ゴールディは死んでなくて、マーヴを殺すためにやってきたのだと思い込んでいるのですが、マーヴが
「ゴールディ…」
というと、目の前のゴールディが
「私はウェンディ。ゴールディは私の双子の姉よ!」
と言います。
ウェンディはマーヴがゴールディを殺したと思い、マーヴに復讐しようとしてました。
そして、どうしてゴールディが殺されたかの話をします。
ゴールディは、シンシティの秘密を知ってしまって、マーヴなら自分を助けてくれるんじゃないかと近寄った、と。
そしてマーヴがそれを聞いて、犯人を特定します。
椅子の拘束を自分で解き、周りの人たちはビックリするんですが、マーヴはこうしないと信じてもらえないと思ったから椅子に縛り付けられて黙って殴られてたと言います。
絶対にゴールディの敵を撃つんだと。
そこでウェンディは、マーヴの言ってる事が嘘じゃないんだと悟り、マーヴと一緒に敵のアジトまで行きます。
そして、ウェンディの事を時々ゴールディと言ってしまうんですが、ウェンディと言いなおすんです。
でも薬が切れてきて、敵のアジトに着いた時ウェンディが「敵をとって」
と言った時にマーヴが
「わかってるよ、ゴールディ」
と優しく言うんです。
自分を愛して無かったと分かっていて、ここにたどり着くまでに傷だらけでボロボロになったのに、それでもゴールディのお願いだから叶えるよと言うシーンに涙が出ました。
そしてウェンディはマーヴを疑っていたのに、無表情だった殺し屋がゴールディと言う時だけ優しく言う事に、本当にゴールディを大切に思ってくれていたのだと寂しそうな顔をします。
たった一夜共にしただけの女性、しかも娼婦なのでただの仕事だったかもしれない事は分かってるのに、ブ男という設定で、殺し屋を付けただけでここまで他人を愛せるキャラになるのだと…
素晴らしかった…
でもマーヴの、人を殺すシーンが本当に快楽殺人者にも、ゴールディの敵の為に苦しめてやる、地獄を味合わせてやるっていう愛する人にもどちらにも見えて、
ゴールディを愛したと思い込んでただ殺人をしたいだけ
というキャラにも見える不安定さがとても良かった!!!!
この映画は、わかってるよゴールディ。の一言の為に作られたのだと思う。
素敵でした。