昨日のこと。夫と北京五輪のフィギュア団体戦を観ていました。
フト「夫さん、スケートは(やった事ある)?」
と聞きました。
夫「高校の遠足で初めてやった」
そうなんだ。
夫「午前中がみかん🍊狩りで、午後がスケートだった。俺はみかん狩りサボって午後だけ参加したから」

夫の話はこうです。

遠足当日の朝は雨だったそうで「今日はきっと中止だな」と、普通に登校。
そしたら誰もいない。
同じように中止だと思って登校した他のクラスの生徒と「誰もいないな」と困惑。
そこへ校長先生が通りかかって
「3年生?今日は遠足だろ」
「いや、雨だったんで中止かと思って‥」
ちなみにその時点で雨は止み、天候は回復していました。
「今からでも行かなくちゃダメだよ」
と言われ( ̄▽ ̄)あとを追うことに。

クラス毎に行き先が違うので、夫はひとりで遠い他県の駅を目指すことに。

なんてヌルイ遠足なんだ。80年代の高校生。

しかし夫は遠足に行くと思っていなかったので、遠足のしおりなんかも持って来ておらず、憶えているのは集合場所の駅名と、午前中がみかん狩りだということ。
それを頼りに、はるばる秩父方面の駅までやって来ました。
しかしみかん狩りがどこで行われているかわかりません。
駅で聞いたら「何箇所かあるからねえ‥」だそうで、仕方がない一番近くのみかん園に。
そしたら「確かに来てたようですよ」と言われ。
つまり、もう終わって昼食をとるために移動したらしい。
そらまあ、そうだわな。
本当にめんどくさくて、もう帰ろうかと思った夫。
しかし、突然、みかんが木に刺さっているのを発見します。
みかんの木ではありません。
なんか、道端の木。
山の方に続く田舎道で、またそのみかんがやけに新鮮。
「もしや‥?」
と思い100mほど歩いていくと、また木に刺さってるみかん。
ここで確信したそうです。

「これは俺へのメッセージだ!」

もうこの辺りで私は、涙を流して笑い転げ、食べていた昼ごはんも食べられない始末(笑)

結局、そのみかんを見つけながら歩き続けて、夫はクラスに合流できたんだそうです。
みかんを刺したのも、夫と仲良かった子。

携帯も無い時代の、奇跡のような話。

私「あなたって真面目なんだか不真面目なんだかわかんないわね」

夫「俺は全然真面目じゃなかったよ。高校時代。あの時だって、校長先生に会わなかったら家に帰ってたと思う」

たしかにそうだね。でも、35年後にそんな面白い話に仕上がるんだから。

何度思い出してもおかしくて笑ってしまう。
まだまだ面白い話があるに違いない夫。侮れません。

今日も寒いし、曇天でますます寒々しい。
どなた様も冷やさないようにお気を付けてください。