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エミリア・サルヴァトーレ female 24歳

カフェ・ミルフィオーレの店長1人目。実質の店長。
赤みがかった茶髪のぱっつんショート。
瞳は左が青、右が茶色。両方とも色素が薄め。
身長169cm、すらりとして手足が長い。赤いルージュが印象的。

快活、大胆、若干適当。細かいことは気にしない、朗らかで懐が広い。
兄と似たような性格で、見た目だけでは美人兄妹。
中身は空っぽと言っても過言ではない。

一人称:あたし
二人称:あなた、君
呼び名:エミリア、リア

 

ジェラルド・サルヴァトーレ male 27歳

カフェ・ミルフィオーレの店長2人目。パティシエ。
赤みがかった茶髪は緩くパーマをかけている。
薄い青の瞳。笑うとえくぼが出る。
身長190cm、エミリア同様手足が長く、すらりとしている。

快活、大胆、真面目なときは真面目だが、細かいところは気にしない。
妹と似たような性格で、見た目だけでは美人兄妹。
店のマネージャーのような仕事も全部やっている。

一人称:僕
二人称:あなた、君
呼び名:ジェラルド、ジェリー、ギャリー、ゲリー(友人にはふざけて色々呼ばれる)

 


フィーネ・ハイゼンベルク female 19歳

カフェ・ミルフィオーレの副店長。
ダークゴールドの巻き髪ロングに薄い緑の瞳。
身長160cm

よく言えばクールビューティー。姉御肌。むしろ男前。
適当で細かいことを気にしない姉弟店長の代わりに店をやりくりしていると言っても過言ではない。
姉弟店長に対してちょっと過保護。丁寧で礼儀正しい。

16歳のときからミルフィオーレで働いている。孤児。

一人称:私
二人称:あなた
呼び名:フィーネ、フィン

目の前の人物は酷く驚いているように見えた。無理もない、こんな強行手段に出るなんて自分でも思っていなかったし、するつもりも無かった。視線を彷徨わせる紫の瞳を捉える。床に押し付けた手首はそのままに、肩口に額を押し付けた。彼は何も言わない。

「…なんで、何も言わないの」
「………別に」
「……自分でも、ガキっぽいって分かってるよ。でも…」
「…俺は、お前の気持ちには……」

その言葉の先は、言われなくても最初から分かっていた。彼にとってはただの友達で、その交友関係は俺が口を出していいことではない。それでも、レポートを終えたロイズがぼんやりとした口調で「キスされたかもしれない」なんて言い出したときには、自分でも何を考えて行動しているのか分からない程に頭に血が上った、ように思う。誰と、なんて言わなくても分かってる。俺が口出ししたからと言って、ロイズが自分の考えを変えるような人間でないことも、充分に分かっている。

言葉を押し込むように口付けると、意外にも拒まれることはなくて、酷いことをしているのは自分なのに安堵した。線の細い身体を抱きしめると、腕が伸ばされる。その手首は床に縫い止めた赤い痕が薄っすらと残っていて、何も言えなくなる。背中に回された腕に迷いはなくて、少しだけ驚いた。


「…俺が好きなのはクライドだけだ、馬鹿」







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「……ってワケなんだよ。なぁどう思う?俺もう心折れそう」
「…………、むずかしいね……」

いつからだろうか、彼女にこのように自身の恋愛事を相談するようになったのは。彼女はそういう話に少しばかり鈍いところがある。それでも自分のために一生懸命考えようとしてくれる姿は、不純な意味でなくとも、愛らしいと思う。

先日のとある出来事。今でも時々思い出しては、自分の中で渦巻く複雑な感情に頭を抱えることがある。恋人に対して束縛などしたくはないが、それが元恋人であるなら話は別だ。おまけにあのような宣戦布告までされて、ほいほいと会う約束をさせる方がおかしい。と思いたい。

「クライドくんは…、不安なの?」
「んー……、そりゃあ、ねぇ」
「……信じてないの…?」

悪意のない瞳にじっと見つめられて、少しばかり気持ちが後退した。信じてないと言われてしまえばそれまでなのかもしれないが、あくまでもそんなつもりはないのだと、無理矢理自分に言い聞かせる。そんなものはエゴだと分かっていても、心を押し殺すのは難しかった。

「信じてるよ。でも、男は狼だからなぁ」
「………、でも、恋人さんも、クライドくんのことがすきなんだよね…?」
「…う、ん。ああもうなんなのあいつ…」

あまり口には、というか、そのような感情を表に出すことが少ない恋人を思い、つい頭を抱えた。もちろん態度や雰囲気で好かれていることは分かる。しかし人間とは単純なもので、やはり愛されているという言葉や証が欲しいのだ。ばかばかしいと彼は笑うだろうか。

「…えっと…、うまく言えないけど、」
「うん?」
「…ふたりでお話した方が、ルカはいいとおもう」
「……そうかなぁ」

あれから一週間近く経っているが、お互いに忙しくなってしまい、なかなか会うことが出来ずにいた。というのは建前で、本当は比較されてしまうのが怖かっただけだ。彼女の言葉で、気持ちが固まるのを感じた。

「うん。なんかレポート終わりそうって言ってたし、明日誘ってみる」
「うん…!応援、してるから…がんばってね」
「ありがとな。あーもうルカは良い子だなぁ」
「…いいこじゃない…」

わしゃわしゃと髪を掻き回した後に、呆然とする彼女の顔に吹き出す。むっと眉根を寄せる彼女の髪を手櫛で整えてやり、最後にぽんぽん、と頭を撫でた。





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