意識が明日以降の毎日に向きそうになる度に軌道修正をかける。そんなことは考えなくてもいい類いの物事だ。考えているうちにパニックになりかけるのだから、考えないに越したことはない。

でも、そうやって意識をふわふわにさせていると、どうしても下らないことばかりを考えてしまって困る。しかし、そもそも私の考えうるイメージの中で下らないこと以外の何かが存在するだろうか。どうせ私の考えることなんてゴミクズだ。私は有益な情報をもたらさないし、産み出さない。毎日ただ無闇やたらに生き永らえているだけだ。

みんなは何を考えて生きているの?自分の存在意義についてどう思っているの?他人の表情や言葉の端々に込められているであろう感情について何を思うの?それとも何も思わないの?道ですれ違うたくさんの人間の顔が鬼に見える。他人の悪意をぶつけられている気がする。あの人もこの人もみんな私のことを疎んじている。

こわい、こわい。自分以外の人間がこわい。あれを人間と呼ぶのなら鬼は私の方なのかもしれない。

怖い