いつからだろうか・・・
彼を特別扱いしてきたのは。
うーーーん、それは思い出せないっていうのが事実。

うちの会社は、取引先と年1回、泊りがけで会合をする。
これは全社一丸となり、会議といって、宴会をするのだ。
もちろん、そこに彼は参加しているし、私も参加している。
このときは私は既婚者だ。
彼は、独身、もともと彼の触れ込みは、結婚を一生しない!と宣言するくらいの勢いの人だった。
これが私を安心させたのだろうか・・・

30代半ばを過ぎ、ようやく男とか女とかを考えずに友情ができるかも?と思えるようになってきている年のころ。

私は、中途でこの会社に入った。
そこで取引先の一人として、彼に出会った。
人当たりの優しい人。いつもニコニコして怒ったことなんてないんじゃないかって思うような印象の人だった。(今はそんなことはないってことは十分理解していますよ〜)
温厚な人に飢えていた私にはそれはとても魅力的な人だった。
彼と話すときは、安心して話せたから…

ある時に余計な家の話などをベラベラと話した。
彼は、ただ、それを聞いていてくれるだけだった。私としては、それでいいと思った。
離婚することなんて全く考えていなかったから、なおさら。
10数年、我慢していれば・・・それでいいと思っていたあの頃。