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もしも。(悪童女体化)

※女体化です。
※攻め手がアホです。
※苦手な方はUターン。

ロー&ドフラミンゴ&キラー+キッド

─────────────────

「────……キッド」
「……何も言うな」
「…………何がどうなったんだそれは…」
「あの変態外科医をどうにかしてくれ…」


静かな会話が繰り広げられたキッド海賊船の、キッドの部屋。
声の主は、キッドとキラー。

頑なに部屋から出てこないキッドを引きずり出そうかと部屋へ入ったはいいものの明らかに可笑しい事が起こっていた。

キッドの身体が二回りくらい小さい。
全体的に細身、しかも…無いはずのものがある。

きっちり閉められたコートの前。

それでも解るくらいの豊満な膨らみ。


「……腫れ物か?」
「……蹴っていいか?」
「遠慮する。急所を蹴られそうだ。」
「…チ…」

声も明らかに甲高い、女の声。
先だって変態外科医ことトラファルガー・ローから何やら送り付けられたのは知ってはいたキラー。
だがそれは何の変哲もない小さな箱だった。
それをキッドに渡し、数時間後、この有様。
「外科医を呼ぶか…」
「本気で勘弁してくれ、今マトモに渡り合える自信と腕力はない」
「…違いない。だが…そのままという訳には……」

そこまでキラーが言葉をつなげると、船が騒がしくなった。
現れたドレッドの口から放たれた言葉にキッドは青ざめたという。



「…怪鳥と外科医が来た」



何故よりによってWで現れる?!
全力で言葉を紡ごうとするも既にパクパクとしか口は動いていない。


「キッド、喋れてない」
「〜…?!……おれは居ない!!」
「分かってる。」

とりあえず落ち着け、と言葉を向けると自分が行く、とキラーが部屋を後にした。


だが居ないという言葉を聞くような二人ではなく、キラーを押し退け部屋へと押し入ってきた。

飛んできたのはありとあらゆる金属武器。

「近寄るんじゃねぇえ!!この変態外科医がぁあ!!」
「ユースタス屋ァ、そんなに叫ばなくてもおれはいつでも駆け付けるぜ?」
「逢いたくて叫ンでんじゃねェよ死に晒せ!!」
「フッフッフッ!!何だ何だ、偉く可愛い事になってんじゃねェかキッド。」
「失せろ変態怪鳥!!」


コートをしっかり閉めて攻撃体制に入るもぶかぶかのコートを引きずりながらではかなり邪魔くさい。
しかもそれを見ながら悦に入っている変態二人が今にも鼻血を吹きそうになっている。

「クク、まるで猫だな、可愛いぜェ…ユースタス屋、アレはいい効果だったらしいなぁ?」

アレ。
ローが言うアレとは、先だって送られた小さな箱。

捨てるつもりではいたが好奇心で中を開けたが最後、中のカプセルが外気に触れて煙を放ったのだ。

それを浴び、今に至る。


「っの…何のつもりだてめェ…」
「別に野郎のままでも愛してるんだけどなァ、やっぱ女だったらどんなもんかってのを見てみたかったのさ、随分とグラマーな女だなァユースタス屋ァ…」

ぺらぺらとよく動く口で今に至るまでの理由を連ねて来る外科医。
かと思えばドフラミンゴに動きを制御された。


「ッな…?!」
「キッドちゃ〜ん、ちょっとオジサンと遊ばねェ?」

ジリジリといやらしい笑みを浮かばせて近づいて来るドフラミンゴ。…と外科医。


「な…な?!…ちょ、待て、近付くな!!こっちくんな!!」
「フフ、フッフッフッ!折角なんだ、身体検査でもしてみっか」
「それなら本業だな…」
「ちょ、待っ……キラーぁあああ!!」

ジリジリと近付いてきていつの間にか聴診器やら訳の解らない医療道具やら白衣やらを手にした二人を見れば女のナリになったキッドは流石に身の危険を感じざる得ない。


「……外道だな、全く…」
「違いない…」

動いたのは、片腕キラーとドレッドさん。
深いため息を漏らしながらも容赦はない。
しかし片や超新星2億首、片や王下七武海が一角。

どうするんだとクルーが見守る中二人は真顔のままで何やら取り出した。

一人は映像記録電伝虫、一人は鎖。

何の変哲もない鎖に見えた、が…そうでもなかった。

まずキラーが二人に声をかけ一瞬意識をこちらへと向ける、隙にドレッドさんが鎖で二人をぐるぐる巻きにしてみる。

勿論良く解らない医師のコスプレをしたまま。

「あ?なん……」
「お前ら邪魔す……っ」

「捕獲完了」
「撮影開始」


鎖でぐるぐる巻きにされたかと思えばガクリと力が抜ける二人。
やや青ざめる。

「…海楼石の混ぜ込まれた鎖の味はどうだ?」
「……この映像、世界各地にバラ撒かれたくなければ解毒剤。」
「あと、少し迷惑だからお引き取りを。」

シラッとした様子で言われた言葉に文句でも言ってやろうかと思うが、こうも簡単に捕まった上に七武海という身分と一船の船長という状況でこの映像をバラ撒かれたらちょっとマズいと青ざめる二人。

キッドはといえば余程二人が怖かったのか何なのか拘束が解けた瞬間に自分の身体にシーツを巻き付けてキラーとドレッドの近くに避難していた。


「ウチの頭をそう虐められたら困る…後が大変だからな…」
「違いない…キッドを宥めるのがどれだけ大変か…」
「……だから余り目に余るようなら…このまま海に落とすが…?」


ドレッドさんは真顔。
清々しいくらいに真顔。
間違いなく本気だというくらいに真顔。
キラーも同じ、真顔だろう。
淡々とした言葉でそれが解る。


「ちょ、待て!解毒剤ならあるから!」
「おれはまだ想い果たさねェ内にそんなアホな死に方だけは御免だ!!」

二人は慌てて言葉を繋ぐ。










こうして、ある日の嵐は過ぎ去った。

同時に、ローとドフラミンゴ二人は主に自分の船で「変態」という位置が確定してしまっていた。


「「バラ撒いてんじゃねェかぁあああああ!!」」



「一度痛い目を見ればいい…」
「次来たら殴る、蹴る、全力抹殺してやる…」
「好きにしろ…だが、おれ達がいないときは止めておけ。」

そんな3人、キッド、キラー、ドレッドの言葉。


恐らく逆らってはいけない3代鬼畜。
仕返しは10倍返しが当たり前のキッド海賊船。
だが…一番怖いのは、ドレッドとキラーだろうと…クルーはいう。



それから暫くは変態二人は静かだったという。



2011/0907
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キラーとドレッドさんを書きたかっただけ←

緩やかなる朝(ドフキド)

不意に目が覚めた。

まだ周りは暗く、朝では無いことが解る。
身動きが出来ずにけだるいままにぼんやりと自分を戒めるモノを見た。

「……クソ…、身動き出来ねェ…」

深い眠りに落ちているのか、目も開けない自分を戒めるモノ。
規則正しい寝息だけが響く。


「んー……キッ、ド…」
「…バカ面しやがって…」


王下七武海一角ともあろうモノが、こんなに無防備でいいのかと小さなため息を漏らす。

きつく自分を抱きしめたままで何とも間抜けな顔をしている王下七武海、ドンキホーテ・ドフラミンゴ

「…ったく…」
「ン…ん……愛し、て…る」


掠れた様な声で紡がれた言葉にギクッと肩を揺らすと一つ舌打ちをしてドフラミンゴに背を向けるように無理矢理寝返りをうつ。

無理矢理寝返りをうってはみるものの戒める力が強くなり更に動きが制限された。

「……チッ…」
「んー…離れ、…んな…」

寝ぼけながらに言葉を繋げてきたドフラミンゴの目は虚に開いていてグイッとまた抱き寄せられる。
この体格の差があると無理矢理抜け出すのが難しくなり小さくため息を漏らすキッド


「駄々っ子か…ったく」


一人ゴチるように言葉を紡ぐととりあえず天井を見上げられたのか視線を見知った天井へと向ける。
ゆらゆらと緩やかな波に揺らぐ船、何とも心地好いソレに再び睡魔がやってきたのは言うまでもない。





再び、目が覚めた時、ニヤニヤとしたツラで自分を見ていたドフラミンゴの鳩尾に一発入れてやってから漸く起きた。

一度起きた時とは違い、空は明るく、どうやら思ったよりも眠ってしまったらしい。
さしたる敵も並び行く七武海の船のせいかろくに来なかったらしく平和そのもの。

奇妙な感覚を覚えながら怠い身体を起き上がらせてコートを羽織り、怠い原因を作ったドフラミンゴを腹いせに蹴ってやる。


「ってェ!いきなり蹴るなよ、なんだ一体!」
「うるせェ黙れ変態、腹いせだこの野郎」
「なにげに酷いキッドちゃん!」
「誰が「ちゃん」だ、さっさと起きろ!シーツ洗わせんだからよ。」
「え、マジで?お前そんなことしたら昨日おれと愛し合ったのがバレ…うお?!」

ドフラミンゴがそう言おうとするとムリヤリにシーツを引きはがされてひっくり返る。

「ってて、いきなり何…」

起き上がりながらキッドを見遣ればキッドにシーツを押し付けられた。


「………え?」
「だからてめェが洗うんだよ、さっさと洗って干して来い!」

キッドの言葉にああ、やっぱりそういう事かとうなだれながらドフラミンゴは渋々シーツを洗いに行った。

「あーれー…おれって王下七武海のドンキホーテ・ドフラミンゴ様だよなぁ…何でシーツ洗わされてんだろ…」

キッド海賊団のクルーに憐れなモノを見るような目で見られながら、ドフラミンゴは威嚇しつつ綺麗にシーツを洗い干してみた。

結局やりだしたら止まらないのだ。

そしてやらされたからといって不満もない。

相手がキッドならば何でもしてやろう。

ほかのヤツなら殺すがなと考えつつキッドの船室へと戻っていく。


聞こえるのはバカップルの言い争いのような甘いやり取り。


「…随分と緩い朝だな…」
「─…違いない。」


それを見ながらぼそりと呟き漏らすキッド海賊団幹部二人。
キラーとドレッド(仮名)



「まぁ、稀には良いだろうが…頻繁だと困るな」


キラーがドレッドへそんな言葉を向けていたのをキッドもドフラミンゴも知らない。

恐らく知っていたらドフラミンゴが何か言っていたかもしれない。


そんな稀な緩やかな朝。



2011-08-28
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温い…orz

忠誠の証(死ネタ含/ドフキド)

ごめんなさい、こちらは「裏」若しくは「一癖あるもの」になりますのでパス認証制とさせていただきます! 解らない場合は、サイトよりお知らせください。 なるべく早い対応を行います。 キッドの誕生日4桁+殺戮武人の誕生日4桁 0617パス更新 H=Y。

もしも。(ロ→キド←ドフ)

─…もしも…─


「…てめェ、トラファルガー!いい加減おれの上から退け!!」
「良いじゃねェか、ユースタス屋ァ…子作りしようぜ?」
「おれァ雄だ!出来るか死ね!雌に乗って来い!」


ぎゃあぎゃあと喚く猫が二匹。
季節は繁殖期…ではないが、白熊さんちのトラファルガー・ローと、キラーさんちのユースタス・"C"キッド、ついでに野良猫でこの辺りのボス、ドフラミンゴ…と言う3匹はいつもこう。

赤虎っぽい色で少し長めの毛並み、手入れの行き届いている綺麗なそれは飼い主に大事にされていることがわかる、が…今はぐしゃぐしゃ。


「あああああ?!お前、マジふざけんな!!汚したらキラーに怒られンだろうが!!つか退け!!」
「キラーなんか良いじゃねェか、なーユースタス屋ァ、おれと暖かく慎ましい家庭を…」
「既に慎ましいから逸れてンだろうがぁあああ!!この変態野郎!!」


フシャー!!と毛を逆立たせながら怒鳴り散らすキッド。
それに気付いた近所の猫達はまたかまたかとわらわら傍観しに来る。


見た目的に付け加えれば、ただの猫…というよりも半獣に近いものをご想像いただきたい。
それが当たり前のグランドシティ。
猫の耳、鋭い爪、牙、長い尻尾。飼い主に与えられた毛皮のお気に入りのコートが汚れ怒鳴るキッド。

だが、怒鳴る彼にすら何故か恍惚としているトラファルガー。
もうどうしたらいいか解らないキッド。

「キラー助けて…」
「なァにやってんだ道端で、フフ、フッフッフッ!!トラファルガーにキッドか!何羨ましいことしてんだトラファルガー!」
「邪魔すんじゃねェバラすぞ、今子作りに忙し「い訳あるかぁあああ!!死ねお前等ぁああ!!」

追加のご説明をすれば、キッドはまだこの町では新入り。
悪さか過ぎて有名にはなっているが、ドフラミンゴやトラファルガーからすれば自分達よりはまだ小さい子猫なのだ。

その子猫を容赦なく押し倒し種付けでもせんばかりのトラファルガー。
更にドピンクの羽根コート(噂では何処かでフラミンゴを狩ってむしり取ったとか…)を着たドフラミンゴまでもまだ成猫になりきれてないキッドを取り囲む。

「お前等鬼か!!おれは雌じゃねェっつってんだろうが!!」
「大丈夫大丈夫、ちゃーんと気持ちヨクするって、さぁ気を楽にしろ…」
「待て待てトラファルガー、流石に初めてが道端はあんまりだ」
「そういう問題じゃねェ!!死ね変態万年盛り猫共───!!」

ぎにゃああ!と喚くキッドに二匹がのしかかろうとするも途端勃発する二匹の喧嘩

「おい、トラファルガー、おれがヤんだよ、退け」
「ああ?おれが見付けて捕まえたんだからおれだよてめェが失せな」

バチバチと火花が飛び散るのをみればすっかり怯え耳をぺたりとし尻尾を巻き込んでしまっているキッドに救いの声。

「おい、キッド!今のうちにこっち来い!」

高い塀の上から聞こえた声は自分と同じような赤い毛並みをした目元に三本線の傷がある、鷹の目さんちのシャンクス。

キッドは塀を見上げて言われるままに塀を登ろうとするが二匹に敢なく見付かってしまう。
途端に飛ぶのは威圧感。

「お前さん達ちーっと相手の事考えろー?キッドはまだ子供だろうよ、此処はおれに預けて貰うぜ?」

タンッと降りてきてキッドの前に立てば二匹に言葉を向けるシャンクス。

「な、赤髪!邪魔すんじゃねェよ!今からユースタス屋はおれと…」
「てめェじゃなくおれだよ、フッフッフッ!!ほら、キッドこっちに来い?」

にじり、とキッドに近寄る二匹。キッドを庇うように立つシャンクス。

途端現れた黒い影にビクッとする二匹とそれを見上げる二匹。


「─…また貴様達か、うちのシャンクスに何かしてみろ…斬るぞ…」
「キッド、こんなとこに…またこの二匹に囲まれて…」

現れたのは二匹の飼い主の鷹の目さんとキラーさん。
飼い主が現れたら二匹は押し切る訳にもいかなくなる。

「キラー!!」
「ミホーク!!」

今にも泣き出しそうな顔でキッドがキラーへと飛び付く。
シャンクスは上機嫌に鷹の目のほうへ。

「ああ、こんなに怯えて…、…アンタ達…こんな子猫になにしようとしてるんだ…全く…さぁ帰ろう、今度から勝手に抜け出すんじゃないぞ…」
「全く、居ないから探しに来て見れば…胆を冷やすから勝手に抜け出すな…」

二匹の猫を大事そうに抱き上げ連れて帰る飼い主。

「お前のせいで逃げられただろうがドフラミンゴ屋!」
「てめェが道端なんかで取っ捕まえるからだ!」
「お前が邪魔するからだ!」


飼い主に連れ帰られたキッドを見送った後のお決まりの喧嘩。

回りの猫達もまたかと呆れたような眼差しを向ける。


これ、グランドシティの日常。




「キッド、もう少し危機感を持て…次はヤられるぞ…」
「…危機感の前にあいつらの可笑しい思考回路は無視かキラー」
「違いない、が…あの思考回路が当たり前になってるから仕方ない。」


キラーさんちの一コマ。




もしも、彼らが猫だったら。
こんな日常は当たり前。



──────────────────

突発的に書きたくなった代物。
赤髪さんと鷹の目さんは友情出演。

嵐の前の…(桃鶴→悪童←外科医)

けだるい航海の中、アホみたいな平和さに飽き飽きとしていると前方に嫌なシンボルを見付けた。

自分のシンボルとはまるで正反対と言っていい、嫌な笑顔をしたシンボル。


「キラー、引き返せ」
「…どうした?」
「………」
「…ああ、解った。」

腹心であるキラーへ短い言葉を向けると、前方を見遣り理由を理解した彼が再び短い答えを返す。


「キッドの頭、問題が…」


言葉を放ったのはドレッド。
その言葉に振り返ると海底から現れたソレに顔を引き攣らせる。


「──…何なんだ一体」


それは良く知った、億越えルーキー。


前方には王下七武海、ドンキホーテ・ドフラミンゴ

後方には億越えルーキー、トラファルガー・ロー


眠い位の平和な海だったハズなのに、いきなり急変した空気。
慌ただしくなるクルー達。

既に疲れているキッド。

トラファルガーはともかくとして、前方が厄介だと頭を抱える。

そうこうしている内に双方の船が近付いてきてそれぞれの船長が姿を現した。

「よー!ユースタス!」
「偶然じゃねェか、ユースタス屋ァ…」

「…何か用かよてめェ等、喧嘩なら買うぞ。」
「…違いない。」

深いため息を漏らしながらけだるいままにドフラミンゴ、トラファルガーそれぞれに言葉を向けるキッド。
だが答えを返す前にその二人は睨み合いを開始する。

「おい、小僧、てめェ邪魔だ…消えなァ…フッフッフッ!!」
「誰かと思えば王下七武海、ドフラミンゴ屋かよ…アンタの方が邪魔だぜ?」

二人の間に火花が散る。
何故かキッドの船に乗り込んで来ていた二人はキッドを挟み睨み合う。

「…、だから、てめェ等何の用だって聞いてんだ…」
「フフ!そうだったそうだった!おいユースタス、お前暇ならちィと付き合え!」
「全力で断る。」

先に答えたドフラミンゴの言葉に一言で切り伏せるキッド。
それを聞いて反応するのは反対側のトラファルガーもだった。

「ドフラミンゴ屋ァ、抜け駆けしてんじゃねェよ。ユースタス屋はおれと行くとこがあんだよ」
「いやねェよ、何言ってんだてめェ。」
「良いじゃねェか、あるってことにしとけよ」
「良くねェし意味が解らねェよ、何なんだてめェはよ」

トラファルガーの意味が汲み取れない言葉に真顔で返すキッド。
第一、この男とは一度前に共闘しただけ、それだけしか面識はない。
後は手配書や聞いた話くらいなもんだ。

「フッフッフッ!!頂けねェなァ?キッドを誘ってイイのァおれ様だけなんだよ、死の外科医よォ…」

また意味の解らない事を言い出したピンクの怪鳥。
こいつどうしてやろうかと考えながらもキッドは疲れたとばかりに深いため息を漏らす。

「そりゃァこっちの台詞だ、ドフラミンゴ屋。おれとユースタス屋は過去にアンタにゃあ言えねェような事を…」
「何の話だこの変態外科医が、ただ共闘しただけだろうがよ!」

つらつらと紡がれて行く言葉に待てコラとキツく睨み付ければ何故かにやにやとする外科医。

「ククッ、いいねェ〜?ソソるぜ、ユースタス屋ァ…こう…ぐっちゃぐちゃに鳴かせて組み敷いてやりてェ…」
「いやいや何言ってんだガキ、そりゃおれがやるんだよ、一昨日きやがれっての」
「どっちも願い下げだこのド変態外科医に変態怪鳥が…!!」


トラファルガーはまだしも、と考えてしまった自分にほとほと呆れてしまうキッド。
何だこの変態二人と頭を抱えながら腹心キラーへ視線を向けると、キラーは無言で海を指差した。

「──…?」

指差された海を一瞥すれば巨大な影。


「…って、先に言えェエ!!野郎共とにかく何でも良いからこの場所から離れろ!!全速力だ…!!んでてめェらはさっさと失せろ───!!」


目の前には、黒雲。
前兆も何もないという、サイクロン。
とにかくこの場所から離れるべく船を走らせ始めればそれぞれの変態を船へと叩き返す。


「ってコラ、キッド?!」
「あー…こりゃマズいな、おれ達も逃げるぞー、潜水しろー。」

間延びした声と慌ててキッドを追う怪鳥の声。






何とかサイクロンをやり過ごしたキッド船。
ぐったりとしたクルー横目にキッドはとりあえずキラーにツッコむ。

「お前な、気付いてたんなら気付いた時に言えっての!!」
「違いない。」
「違いない、じゃねえっつの…まぁ…ヤツ等から離れられたからいいけどよ…ったく…」
「どちらも見事なまでに変態だったな…」
「何なんだ一体、そんなオーラでも出てんのか畜生。新手の嫌がらせか?」


とにかく船を走らせ嫌なものを振り払う様にしてはキラーと言葉を交わしつつ深いため息を漏らすキッド。


『…嫌がらせじゃなく、全力で本気なんだと思うが……まぁいいか…』


そんなキッドを見ながらキラーは一人考えた、が、口にはしなかったという。

「キッドの頭、後方からスマイルマークが来てる…」

僅かな安穏を感じていたキッドに届いた、ドレッドの言葉に再び船は慌ただしくなる。


「何が何でも逃げ切れ!!追い付かれたら殺してやる!!」
「また無茶を…」
「っせェよ!!」



とりあえず言われたまま、船長の言葉に従うクルー達。
逃げ切れたのか、追い付かれたのか……ご想像にお任せいたします。


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あいたー…相変わらず過ぎる意味不明っぷり(土下座)

ローとドフラミンゴはポジティブな変態だと信じてみたらこんなことになりました(笑)
ドレッド頭さんの名前が解らないので仮名で失礼しましたー!!
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