(セルジュルタンスのアトマイザー備忘録を、書き溜めてはぽちぽち投下いたします)
(公式の説明も載せますが、香りの説明としては意味不明です)
話題:香水
ラルリジューズ(修道女)
無垢な魂を尊び、それを守りたいと願う心は 冒涜への耐えがたい渇望に引き裂かれる。
雪のようなジャスミンの純白と、厳格な信仰心の漆黒よ。
善なるものの束縛から我らを解き放て。
[最も純粋で神秘的なオリエンタルフローラルの香り]
ジャスミン、インセンス、シベット
www.sergelutens.jp
---公式サイトより---
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ーーーね?何云ってるかちょっと解らないでしょう(笑)?
公式が香りの説明をぶん投げてますよね、すき。
尚、公式にはオススメ香水のチャートがあったのですが、それも何とも乱暴だったので全備忘録に載せておきますね(^○^)(トップページを貼りましょう)
そんな訳で届いたアトマイザー備忘録です。
1つ目はまさかの「ラルリジューズ」。
普段ならそもそも選ばない香水ですね。
ですが、丁度「死の香りを纏って眠りたい」時期でしたので、仄暗そうなこちらを一発目に試しました。
試した感想としては
ーーーよく解りません。
フローラルに触れなすぎて、未だにフローラルに対して鼻が赤ちゃんだった。
ジャスミンの香りってこんなだっけ?こんなにもわっとしてたっけ??
でも薔薇も百合も芍薬も苦手なので、手前はお花の匂いが苦手なのかもしれませぬ。
何かこう、お花のこもり感?がですね、青臭いではなく生臭いように感じちゃうのかも……。
でもこれは手前の鼻がフローラル赤ちゃんだからで、場数を熟せばちゃんと良さが解る日が來るかもしれない。
がんばれけんこー、ちょうがんばれ。
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何故かミントのような冷たさを感じました。寒い日だったからかもしれません。
ミントの香り、では無くてあーゆー「冷たさ」を感じたんです。
「クール」じゃないんです、冷たいんです。
説明のような厳かで強いコントラストは感じませんでした。
寧ろ手前にはかなりか弱い香り。
だからこそ余計「解りません」なのです。
取り敢え不お花の香りです、きっとジャスミンです。
インセンスかもしれません。
インセンスもよくわかりません。これはお香っぽさなのでしょうか……?(グルマン偏向の弊害)
兎に角続く生臭さに全てが負ける我が鼻よ。
(クリアーなジャスミン、生花の香り、とのレビューが多かったので青臭さなのかな……?)
(因みに緑茶の香水も生臭さを感じるので、グリーン系は相性が惡いのか!?)
とは云え!
余りにも美しい紫の香水よ!!
愛したい!と何度もチャレンジしたので、ラルリジューズだけ減りがめっちゃ速いです(笑)。
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セルジュルタンスは修道院育ちです。
そこで修道女と云う「無垢で禁欲的な存在(幻想)」から受けた冷たい仕打ち(現実)……
そんな相反する修道女像と、修道女への憎しみから出來た香水。
「雪や氷は、火傷しそうな冷たさと美しさを持っていて、自分はそれを好んでいる。
でもその無垢さを汚したい衝動もある。
修道女は私自身だ」
こんなニュアンスの言葉をセルジュは残しているそうです。
そんなにおどろおどろしい惡趣味なコントラストは矢張り見えませんが、
兎に角静かで淑やかで、でも確実に冷たい香水でした。
余りに冷たいので夏にも向いているかも。
*
追記。
何度か試していたら、こもるような生臭さは余り感じなく成ってきました。
鼻が慣れたのかな?氣温かな?
「花の匂いが好きじゃない」と思い至って氣付いたのですが、そもそもお花って
「いい匂い」
と感じる以前に
「甘さ」
を理解出來たことが無い。
所謂「甘い花の香り」ってイメージはあるけれど実体験として皆無。
なのでこの香水が甘いのか甘くないのかもよく解らないんですよね……。
本当に「マイノーズフローラル部門」が未開拓過ぎる。寧ろ職務放棄しとる。
それでも解らなさが妙に魅力的で何度も試してしまうのです。
これはあっと云う間に終わってしまうぞ!
もう少しフローラルを理解出來るように成ったら、突然魅力に傾倒するかも。
冷ややかさは相変わらず感じるので、夏用香水の候補に成りつつあります。
(しかしファイブオクロックオジャンジャンブルの魅力が強すぎて勝てるかは微妙)
私たちに良きものを!雪ほどに白いのは、ジャスミンの花。
私の宗教は、黒い。
Serge Lutens