話題:わたしの好きなもの*


それは工具。

といっても家庭用にキレイに揃ったドライバセットとかじゃなく、自動車整備工場とかにある、機械油にまみれて黒ずみ錆びた用途すら解らないような工具が無性に好き。

なんでだろう。

思い還してみると、私が小さい頃はよく、父親が「ハンダごて」なる道具で金属の接着をし、家のストーブやオーディオ、家庭用電化製品を結構修理していたように思う。

家には配管工が使ってそうな、三角蓋の青い工具箱があって、中には錆びたようなネジや釘、ペンチ、ぼろ布、ハンダゴテやグリースなんかが入っていて、二歳三歳位の私にはこの箱は不思議な存在であり、開かれる度何かが作られ、あるいは修理されていく事に興味深々だった。
ちょっとした道具ならこの箱の中身で直してしまう父の姿を見ていたと思う。

あのコテを使う時は「熱いから離れてなさい」と言われで私が触れない物゙のひとつだった事も今の工具好きや憧れに起因しているのかも知れない。

先日久々にあのハンダごてを見た、というが再会゙した。
私が使っている母からのお下がりビューラー(!)が折れてしまい、父に見せたらすぐに直せるという。





グリースの焦げる匂いがとても懐かしかった。











そういえば、小学生の頃は通学路に狭く作られた何かの道具や資材置き場があり、やはり興味深々で、宝の山のようなそこは私だけのとっておきの秘密の場所だった。そこに落ちている薄い金属リングやネジで1人遊んで満足して帰るのが日課だった(笑)




今は車を見て貰える近所の自動車整備工場で工具の写真を撮らせて貰ってはパソコンの壁紙にしている。




どうしても機械油や錆びた金属、廃墟のような場所にロマンを感じてしまうのでした。



そうした事への憧憬…オマージュとして、NRの創作キャラクター発明修理の店や熾輝や蘭が生まれたのだと思います。