偶然にも装飾品が一切認められていない忍術学園において唯一の例外がきり丸のスカーフだと知った俺は…
いやあの妄想も強ち間違っちゃいないのかもね
なーんて言ってはみたものの入浴時も睡眠時も女装時もマフラーしてねえのな
あとスカーフじゃなくてマフラーなのな
ごめんねきりちゃん
夢現と云うか、身体は寝てるし夢は見てるけど覚醒してるときってのがたまーにあって、気分的には起きてるんだけど、今朝も4時過ぎくらいにそんな感じだったんだけど、あれなんなんだろうね
覚醒してるし、夢だってわかってるのに、見てるの大抵良くない夢なんだよね、グロ系だったり、精神的にダメージ大きかったり、もう意味がわからない
軌道修正する気のない自分も意味がわからない
幸せな夢みたいよね、みたいよ
鉢屋出てこい鉢屋
何時もきり丸が出て行ってしまう妄想ばかりだからずっと一緒も妄想してみたら盛り上がる盛り上がる
「駄目だ！フリーの忍なんて危険過ぎる！一体どれだけ敵を増やすと」
「そうは言っても俺もう決めちゃったし」
「きり丸！わかってるのか！？」
「先生こそわかってるんすか？俺はもうあの頃とは違うんすよ」
土井先生は折れそうだね
そしてそのまま先生やっててもいいけど、なら私もって先生辞めてフリーで活動しないかな
「二人ともフリーで活動した方が色々と動き易いだろう？」
上手く立ち回れば敵も減らせるかもしれないし、一緒に依頼されれば双忍の術も使えるし、これはこれできり丸が折れそう
長屋は引き払って、二人で町外れに家を建てて一緒に暮らせばいい
ある日土井先生が大怪我して帰って来たりしてね、意識戻るまで忍務は全部断って付きっきりで看病とかしててほしい
先生が目覚めたら数日後にさ、「ねえ先生」って
「なんだ？改まって」
「忍、辞めません？」
「…フリーでの活動を、か？」
「じゃなくて、せっかく生き存らえたんだし、どうせなら二人で長生きしませんか？」
「…二人で、か」
「あーいや、勿論嫁さんは連れてきてもらわないと困りますよ？三十超えて独身なんて格好悪いじゃないっすか、皆にも示し付かないでしょ？」
「はは、それは無理かもなあ…きり丸こそ、そろそろ紹介してくれていいんだぞ？」
「いや俺は別に…なかなか居ないもんすねー俺より美人て…立花先輩くらいじゃないっすか？あの人も男だから意味無いっすけど」
「お前なあ…」
お互い自分より大切な人間がもう傍に居ますから
あとはもう、店始めるなり、道場開くなり、農業始めるなり、二人で生きて欲しいねー
きり丸出て行かない方が絶対幸せだよなこれ
心理テストで鉢屋のイメソンが天ノ弱になったんだけどさ
別にそんなことなくねえか？って思ったんだけどさ
よくよく考えたら鉢屋ぴったしじゃね？
この両手から零れそうなほど君に貰った愛はどこに捨てようとかさ
って思ったんだけど更に考えたらんなことなくね？
鉢屋はきっと捨てないし、進むのは鉢屋で止まったままなのは不破って云うイメージがあるよ
父の日に色々してもらった土井先生が山田先生に惚気てたら美味しい
山田先生涙目
「し、しょうがないですよ利吉くんは忙しいんですから」
「土井先生はよかったですね」
「ええ本当に、自慢の息子です」
山田先生涙目
かーわいいなー土井先生は
これなんも考えないで食堂とかで話しててきり丸聞いてたら尚更おいしい
恥ずかしいもんね土井先生のばかってなるよね
親子いいなあ親子
