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大航海時代の強国スペインに君臨し、今もフラド美術館にその姿を残す若き女王「ファナ」。国よりもひとつの愛に生き、その激しさゆえに“凶女”と呼ばれた彼女の真実の生き様に迫った作品。
(「Oricon」データベースより)
16世紀スペインを統一したカトリック両王の娘、フアナ。16歳でハプスブルグ家のフェリペ王子と政略結婚した彼女は、夫への熱情ゆえに狂ってしまい、その名が“FANATIC(熱狂的)”の語源になったという。史実に関しては特典に任せるとして、本編で描かれるのは痛いほどに愛を注ぎ、求める一人の女の姿だ。さすがにトイレで自力出産には度肝を抜かれたが、奔放で自らの情熱にまっすぐに生きた彼女を、時代と環境が“狂女”に仕立てたのでは……と思うと切なくなる。ピラール・ロペス・デ・アジャラは美しくも鬼気迫る演技で数々の主演女優賞を獲得。ダニオレ・リオッティも“美男王”にふさわしく、フアナでなくとも人生狂いそうです(笑)。側近役でジュリアーノ・ジェンマも出演。 (滝矢直) --- 2004年11月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
原題もそのまま『Juana la Loca』(『狂女フアナ』)
容姿端麗で浮気がちな夫への愛に狂ったフアナですが、確かに恐ろしいまでの執着心でした…(笑)
生真面目で可憐な少女フアナは、幼馴染の男の子との淡い思い出を胸に秘め、震えながら祖国を離れてフェリペに嫁ぎます。
そして自分の夫となる美男子を一目見た瞬間に心を鷲掴みにされ、そこからは愛に一直線!(笑)
夫に色目を使う女官は自らの手で叩き出します!異教徒の女が夫のお気に入りだと知れば大激怒!筆跡鑑定までしてにっくき売女を炙り出します!夫の愛を試すためなら、思い出の幼馴染がどうなったとてもう構いやしません!
………とにかく鬼気迫るような感情の発露(笑)
ヒステリックで情緒不安定、フアナはそんな女性だったようですが……
その反面、彼女は自分のおかれた立場をよく理解していました。
もちろん激情家としての欠点はありますが、もとは芯の強い毅然とした性格です。
彼女はフェリペとの間に男女何人もの子どもをもうけていましたし、女王としての立場は揺るぎないものでした。また祖国カスティーリャの王位を継承し国民から絶大な支持を得ていた彼女は、政治的には夫と反発することも多かったようです。
相変わらず異常とも思えるほどの愛情を夫に注ぎつつ、自らの女王としての矜恃は決して汚させない。
周囲からも「狂女」と呼ばれ、異端の目で見られ始めたフアナを幽閉しようとしたフェリペに彼女が対峙するシーンは良かったですね〜!
煌びやかな正装を身に纏ったフアナが彼女を慕う民衆を背に立つ姿は圧巻!いいねー!(笑)
確かに多少行き過ぎたところもありましたが(笑)、彼女はいつでも必死にフェリペを愛していただけなんだなと思うと否定的な見方なんてあんまりしたくなくなります(笑)
フェリペももちろんフアナが嫌いなわけじゃないんよね。ただちょっと重すぎるだけで(笑)
このころのスペインではイスラム教徒であるムーア人が差別の対象だったんですね〜
ムーア人役の女優さんすごくエキゾチックな美人さんでしたが、実際にあんな感じの顔立ちやったんかな?(*^◯^*)