別れることになった

こんなに好きなのに。
彼も私も、どうしようもなく
大好きなのに。

終わりはあっけなく訪れて
2人で決めたことなのに涙が止まらなくて
さよならするとき、
あぁ、私の2年間が終わったって
もう触れられない
当たり前だった日々は戻らないって
上手く息することもできなかった。

彼の部屋着も歯ブラシも
彼がくれた沢山のぬいぐるみも
一緒に過ごしたソファもベッドも
借りたままの漫画も
一緒に食べようと買ってあった生パスタも
作ってあげると約束したアップルパイ用のりんごも
全部全部全部、彼に繋がってて
どうしようもなく彼を思い出させる。

最後のデートで彼は私の写真を撮った。
次の日には友達になるのに。
いつもは撮らないのに、
珍しく2人で撮ろうと言った彼。
最後のツーショット。
好きなのに、別れなきゃいけなくて
思い出を作るみたいに過ごして。

またねって笑う彼に
泣きながら、うん、またねって返して
いつもなら振り返らないのに
何度も振り返って手を振る彼が
愛しくて恋しくて
アパートの前で1人で泣いてた。

友達に戻った。

でも、きっと上手くいかない。
私は男友達と2人で出掛けたり、
ご飯をたべたり
部屋に上げて一晩一緒にすごしたり
そういうことを普通にしてて。
付き合う前の彼も同じで
私達は自然と恋人になっていった。

友達ってなに?
どこまでなら許される?

ご飯、一緒に食べれるの?
TV一緒に観られる?
2人で出掛けるのは?
連絡はとっていいの?
お家に行ったり、来たりしていいの?

わかんないことだらけだよ。

中途半端にしたら、それこそ
一生元には戻れなくなりそうで
でもそばにはいたくて。

好きだよ、大好きだよ。
この部屋には、彼の好きが溢れてて
苦しい。

私の事、好きじゃないなら
頑張って好きになってもらうのに。
今も彼は私を大好きなままで
私にはどうすることもできない。

好きなだけじゃそばにいられない。