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第3話不倫(3)





マサヤが帰って
一人ベッドに入っても
眠れることはない。







ーーやっぱり一人じゃ
広すぎる
キングサイズのベッドに…




ーー貴方がいなくなっても
燻り続けるこの気持ちを
どうすることもできないから…





ーーまた今夜も眠れないの?







真哉と出会った会社を辞めた
アタシの仕事は…




ケータイ小説家…




書いてるのは…ほとんどが…
不倫か…
報われない恋愛小説ばかり。






それも…ただの自己満足なのか…
不満のはけ口なのか…
心の奥底の願望を…
ただ…ひたすら
文字にするだけで…






別に売れてる訳でもなく…
そんなに読者が
いるわけでもないから…




これだけで
生きていけるはずもない。





だから表向きは
「ケータイ小説家」でも…
ホントは…ラウンジで…
酔っ払いの男の相手をする。





早い話…キャバ嬢。




それでも…仕事中だとしても
真哉からの電話があれば…
早退してしまう。





別にお金が欲しい訳でもなく…
生きるための
最低限のお金だけ
稼げればいいから…





仕事より…真哉を優先させる。






真哉の車の音を聞きながら
また真哉との情事を
思い出す。






真哉はウオータープレイが好き。





早い話
お風呂でエッチするのが
好きで…アタシの部屋に来ると
必ず最初に




ーー服…脱げよ





と命令口調でアタシに指示する。





アタシがシャツを脱ぎ
スカート、ブラ、パンティー…





素っ裸になるのを
一人がけのソファに座り
じっと舐めまわすような
視線で見つめる。





初めは抵抗あったけど…
いつの間にかアタシは
真哉のセックスの奴隷に
なっていた。






アタシが裸になると
真哉はスッと立ち上がり
シャツを脱ぎ始めるが




その時強引にアタシを
自分の前にひざまづかせ




「舐めろよ」






と命令する。




アタシはまた言われるがまま
真哉の前にひざまづき
ジーパンのファスナーを下ろし
真哉の大きく盛り上がった
黒のボクサーパンツの上から
真哉の太くて黒い…を
撫でながら舌を這わせる。





そして真哉はそれを
冷めたような…
アタシをいたぶって
楽しんでるような目で
見下ろす。





ひとしきり下着を濡らすと




「直に舐めたいんだろ?」




とフェラを強要する。




アタシが
フェラし始めようとすると…



また…真哉は





「舐めたいんだろ?」





「うん…」





「好きなんだろ?俺の…が」






「うん…」





「うんじゃ解らない。
俺の何が好きなんだ?」





と…アタシを言葉攻めにする。





「真哉のチンポ…が好き。
舐めさせて…?」





アタシがそう言うと
真哉は太くて硬くなったモノを
いきなりアタシの喉の奥まで
突っ込んでくる。







ーーウッ…ン…






そして…それに慣らされた
アタシは…それだけで
オマンコをビチャビチャに濡らす。





第一話不倫(1)





「カメラマン真哉との不倫」






アタシは26才の独身の
ケータイ小説家…






ーーアタシは今

「不倫」

をしている…







池尻 些月(イケジリサツキ)…
A型…射手座…





大学の時から
アルバイトをしていた雑誌社に
去年までは勤めていた。






その雑誌社で
知り合ったフリーのカメラマン…


大滝 真哉(オオタキマサヤ・29)…






彼がアタシの恋人…
というか不倫相手…






でも真哉との関係が
社内で問題沙汰になり…


結局、アタシが会社を辞めた…






理由なんて簡単。



彼の仕事は
アタシがいた会社の仕事が
大半で…



表面上は




ーー彼の生活を守る…


ーー彼の家族を守るため…





…そんな理由でアタシが辞めた。





「些月…会社…
辞めてくれないか…?」





彼のこの一言で…
アタシが会社を去った。






それで…
真哉とも別れていれば…



こんなに辛い想い
しなくても済んだ。







でも…アタシは…彼を守り…
彼との関係を守ることを選んだ。




選んでしまった。







今…真哉はその背筋も逞しい
背中をアタシに見せ…
シャツを着る。





これが…マサヤが帰るサイン。


家族の元へ帰るサイン。







何を話すわけでもなく…
真哉は髭をたくわえた口に
タバコをくわえ…




いつものように…
時間を気にしながら…
ただ黙って着替える。





アタシは…
一人になったベッドの中で
乱れた布団をなおすこともなく…




真哉の背中を見つめながら
ワインを傾け…
虚しさを噛み締めるだけ。







今は金曜の夜…11時41分…






さっきまで二人の熱気や想いで
温かかった部屋も冷め…
フロアランプだけが怪しく光る。







真哉がアタシにくれる時間は
ウイークデーだけで…
仕事がたてこんでない夜だけで…




土曜と日曜は…
逢うことなんてなくて…
電話やメールさえも許されない。





真哉には…
帰る場所がある…から…
アタシがわけて貰える
時間や愛は…



限られてる。







ーーガチャ…






「じゃ…またな…」



そう言ってバタンとドアを閉め…
貴方は家族のいる家へ帰って行く。




ドアが閉まる前に…





「メールもだめ?」





と…答えなんか
分かっているくせに
貴方に甘えるように言う自分。





貴方が嫌がること…
解ってても…
アタシの満たされない心が
そう言わせる。





背中の反対側で…
貴方の顔が曇ってるのは…
手にとるように解ってはいても…




聞かずにいられない。






ーー好きだから…




ーー不倫だから…






第2話不倫(2)





「ん…オレからメールするから」






そういつもの言葉を残したまま…


アタシを広くなった
ベッドに置きざりにしたまま…




ドアを閉めるの…




そして…
闇夜のとばりの中に潜む悪魔に
連れ去られるように…




貴方はアタシの傍から
消えて行く。






ーーカツカツ…








という足音を聞きながら
帰る貴方を…
カーテンの隙間から
見るだけが精一杯で…




そんなアタシに気付いてるのか…


貴方からのコール。






お決まりのように…
鳴るケータイ。






「ん…どうかしたの?
忘れもの?」





と解ってるくせに…
貴方にまた甘える
嫌なアタシ…




自分でも嫌なくせに…
聞かずにはいられない女。






「風邪ひくだろ…早く服着て…
暖かくしてなきゃ…
些月は寒がりなんだからさ…」




そう言って…




またアタシに錯覚を
覚えさせるだけさせといて…



あなたは家族のところへ戻る。








ーーずるいよ…
マサヤ…




ーーそんなに優しくしても…




ーーマサヤのホントの愛は
アタシのものじゃない…





ーーだから…
優しくしないでよ…







ーーアタシ…
壊れていっちゃいそうだから…







それからまた…
貴方に言われたくせに…
何一つ身に纏わない姿のまま…
ベッドに入り…




ケータイの中だけの


「二人の愛の姿」


を見て自分にまた
言い聞かせる。






ーーこんな愛を選んだのは…






ーーアタシだから…







と…。






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