ここに吐き出したくなるとは思わなかった。
でも、誰にも言えないから少し。

2年ぶりに会ったお前はあまり変わってなかったけど、相変わらず落ち着き払っているようで、少し大人びた横顔になっていた。

エスコートも申し分なく、俺はすっかりいい気分にさせられた。
俺は持て余した諦めとため息を。お前はなんだろう。言葉が少ないからお前が何を求めてるかはわからないけど、まぁ悪い気はしなかったんだろう。

今までとは違う関係を築けるかもしれないと期待する自分と、素直に恋心を伝える自分。そして結果的に自己嫌悪するのだけれど。

貴方のためだったと言った言葉は本当だろう。ごめんと思うのにやっぱり止められない。
その優しい光に目を細めたくなる。愛おしむように髪を撫で付けられて、後ろから抱き締める腕の柔らかさに縋りたくなる。

俺が思い出話しか出来ないことを気にしたから、お前が一つ未来の話をしてくれた。

夏に鉄板焼き食べに行きたいな。
行けたらいいな。
そう思ってしまうのは弱くて自分に甘い俺。