「フレ〜ン!!」
遠くの方のドタドタドタ、と騒がしい音と自分を呼ぶ声でフレンは目を覚ます。視界には見慣れた自室の天井。壁に掛かった時計を見れば、まだまだ自分が働く時間ではない。
「もう少しだけ、寝よう」
寝起きの動かない頭でそれだけ考えると目を瞑る。走ってくるような足音が大きくなっているのはきっと気のせいだ。
「フレンっ!!」
「ぐふっ!?」
ガチャッ! という扉を開け放った時に鳴る音とは思えないような音をたてた人影は、物凄い勢いでフレンの腹部に突撃した。
「フレン! おはようなのじゃ!」
「ぱ、パティ……」
腹部を襲った衝撃にフレンがむせれば、パティは満足そうに顔を近づけた。
「フレン、トリックオアトリートなのじゃ!」
「僕そんな準備なんてしてないよ、パティ」
「じゃあフレンにはイタズラじゃの」
パティはそう言うと相変わらず苦しそうなフレンの頬にキスを落とす。
フレンはパティの唇が触れたところを手でなぞって、思考が追いついたのか顔が赤く染まる。
「ふっふっふ、おはよーさんのキスなのじゃ!」
「……お陰で目が覚めたよ」
「それはなにより……っ!?」
満足そうに笑うパティの腕を引っ張ってフレンはパティの唇に口付ける。真っ赤になって離れるパティの顔を見て、フレンはにっこりと笑みを向けた。
「おはよう、パティ」
ハロウィンの朝に。
(フレンは卑怯なのじゃ……)
あとがき
フレパティでハロウィンネタでした!
一番短くてホントごめんよ2人とも!(-.-;)
今回をフレパティを書いていて楽しかったので、近いうちにフレパティ書くかもです^^
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
「ジュディスちゃんはなにを書いたの?」
枝のような小さな笹に、レイヴンは自分の願い事を書いた紙を結びつけながら椅子に座ったジュディスに問いかける。
自分の書いた紙を眺めながら、ジュディスはその問いにやんわりとした笑みを返した。
「先生が生徒に手を出したことがバレてクビになりますように、かしら」
「ぶっ!」
「冗談よ」
そうやってくすくすと笑い始めたジュディスにレイヴンはどこか少し諦めたようなため息を一つついた。
「あら、どうしてため息なんてつくのかしら」
「ジュディスちゃんの嘘に傷ついたからー」
拗ねたように近くのソファーにレイヴンが寝転ぶと、そのそばにジュディスが腰掛ける。
ジュディスがレイヴンの頬に手を添えると、ジュディスは彼の開かれた双眸をしっかりと見据えた。
「本当は進路がちゃんと決まりますように、よ」
「それだけ?」
「ええ」
「そっか。じゃあおっさんのを教えてあげるわ」
レイヴンはそう呟くと、頬に添えられたジュディスの腕を掴んで引き寄せる。バランスを失った彼女を両腕でしっかりと抱き締めると、そっと耳元で囁いた。
「ジュディスを幸せにできますように」
文章力向上&リハビリ的なね!
どもども、ライムです。
最近遊びすぎててイマイチちゃんとお話が書けません。
しかもそれがスランプっぽくなってきたのでここでリハビリですww
いろいろちょこちょこ書くうちにまた少しはマシになるでしょー
お休みなさい( ̄∀ ̄)
ユリエス
若干ちゅーい
細く白い手首をきゅっと握る。小さく漏れた可愛らしい悲鳴に手に込めた力を緩めると、その手から逃げるように腕を自らの胸元に置いた。
「ゆー……り」
「どうした?」
恍惚とした表情を浮かべて自らを見るエステルの姿に、ユーリはニヤリとした笑みを返す。
相変わらずエステルはユーリを見つめ続ける。体が火照っているのか頬にはうっすらと紅が差し、潤んだ瞳にユーリは思わず行動を起こしてしまいそうになる衝動に駆られるが、彼女を抱きしめてそっと耳元で囁く。
「言わなきゃ分かんねーだろ?」
「っ……」
「なぁ、エステル?」
ピクリ、と反応した彼女が愛らしくて背中に回した腕の力を込めると、彼女もそれに応えるようにユーリの背に腕を回す。
「もっかい聞くぜ?」
「……全部、分かっているくせに」
「どうしたんだ?」
「……ユーリが欲しい、です」
ぼそりと呟かれた言葉にユーリは悪戯な笑みを浮かべると、小さく「喜んで」と呟く。
エステルを抱きしめる力を緩めると、ユーリは彼女の真っ白で柔らかな肌に噛み付いた。