『先に出ちゃうよ〜?』
と急かして玄関に向かう。
"…?!"
突然後ろから抱きしめられた。
『ちょ!なに?どうしたの?』
私は彼の腕の中。
彼の匂いと共に鼓動が伝わる。
そして耳元で声がした。
「普段言わないし、1回しか言わないから良く聞いて……
大好きだ、愛してる」
顔だけ振り返ると、恥ずかしそうにそっぽ向く彼。
『ふふっ、可愛い』と言ってキスをした。
すこーし長めのね。
男サイド
メイクを終えて仕事着選び。
何だか視線が気になる。
『な〜に??』
と聞いてみても首を横に振るだけ。
無口過ぎるのもちょっと悲しい…かな。
暫くすると片付け終えた彼はパタパタと準備をしている。
いつもは一緒に向かうけど、ちょっと意地悪してみたくなった。